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マスターズ2025のテレビ放送/ネット配信予定 無料で見る方法や日本人選手の情報も紹介

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毎年4月に行われるゴルフ界最高峰のマスターズ大会が2025年も開催されます。

世界中から選抜された選手たちが緑のジャケットをかけて戦う4日間を見逃せません。

結論、マスターズを見るならU-NEXTがおすすめです。

初回登録で31日間無料トライアルを実施しているため、マスターズ2025を無料で見られます。

他にもPGAツアーJLPGAツアーを配信しているのでゴルフファンは登録必須のサービスです。

本記事では、マスターズ2025のテレビ放送やネット配信の予定、大会日程、出場する日本人選手について解説します。

マスターズ2025を楽しむ上で大切な情報をお伝えしていますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

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目次

マスターズ2025の視聴方法

マスターズ2025は、U-NEXTおよびTBSで視聴できます。

両サービスの特徴を詳しく見ていきましょう。

U-NEXT

U-NEXTでは、前日のパー3コンテストを含むマスターズ2025の全4日間がライブ配信されます。

見放題の対象なのでU-NEXT有料会員であれば、追加料金なしで視聴可能です。

U-NEXTでは、地上波TBS系列やBS-TBSをはじめとする合計5つのマルチチャンネルでマスターズ2025がライブ配信されます。

日本語実況解説、本番前の練習風景、大会の注目グループなど、お好きな視点でマスターズ2025が楽しめるのが魅力です。また見逃し配信もあるので、当日視聴が難しい方でも安心です。

さらに、U-NEXTでは過去のマスターズをハイライト形式でまとめた「マスターズ・オフィシャル・フィルム」や過去大会の配信も予定されています。

U-NEXTでのマスターズ2025のスケジュールは以下のとおりです。

  • 前日(パー3コンテスト):4月10日(木)
  • 第1日(1次ラウンド):4月10日(木)
  • 第2日(2次ラウンド):4月11日(金)
  • 第3日(3次ラウンド):4月12日(土)
  • 最終日(最終ラウンド):4月13日(日)

U-NEXTの料金

U-NEXTの料金は月額2,189円(税込)です。

また、有料作品の購入・レンタル等に使えるポイントが毎月1,200pt付与されます。

初回トライアルで31日無料+ポイント付与

U-NEXTには31日間の初回無料トライアルがあります。

初回無料トライアルでは、有料作品の購入・レンタルに使える600ptも付与されます。

31日以内に解約すれば料金は発生しないので、マスターズ2025を無料で楽しみたい方はぜひ利用してみてください。

U-NEXTの登録方法

U-NEXTの登録方法について解説します。

新規登録者向けに無料トライアル期間での登録方法です。

  1. U-NEXT公式サイトにアクセスし「今すぐはじめる」を選択
  2. 「登録特典を利用してお得に始める」を選択
  3. 名前、生年月日、性別、アドレス、パスワード、電話番号を記載し、「次へ」を選択
  4. 支払い方法を入力し、「利用開始」を選択
  5. 登録完了

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TBS

TBSでもマスターズ2025の放送が決定しました。

テレビ放送なので、ご自宅にテレビがあれば誰でも無料で視聴可能です。また各日程、ダイジェスト放送もあります。

放送予定は以下のとおりです。

第1日
  • 4月10日(木) 23:56~翌1:25 [地上波TBS系列]
  • 4月11日(金) 1:25~4:00 [BS-TBS]
  • 4月11日(金) 4:00~8:20 [地上波TBS系列]
  • 4月11日(金) 21:00~24:00 [BS-TBS] ※ダイジェスト
第2日
  • 4月11日(金) 24:48~1:48 [地上波TBS系列]
  • 4月12日(土) 1:48~4:00 [BS-TBS]
  • 4月12日(土) 4:00~8:00 [地上波TBS系列]
  • 4月12日(土) 18:30~21:54 [BS-TBS] ※ダイジェスト
第3日
  • 4月12日(土) 24:15~1:15 [地上波TBS系列]
  • 4月13日(日) 1:15~4:30 [BS-TBS]
  • 4月13日(日) 4:30~8:30 [地上波TBS系列]
  • 4月13日(日) 17:00~20:54 [BS-TBS] ※ダイジェスト
最終日
  • 4月13日(日) 24:25~8:20 [地上波TBS系列] ※延長あり
  • 4月14日(月) 17:00~20:54 [BS-TBS] ※ダイジェスト
  • 4月14日(月) 23:56~翌1:58 [地上波TBS系列] ※ダイジェスト

また、パー3コンテストは4月10日(木) 7:00~8:00 [BS-TBS]で放送されます。

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マスターズ2025の開催概要

マスターズ2025の開催概要をご紹介します。

ゴルフの4大メジャー大会の最初を飾る大会として世界中から注目を集めています。

大会名マスターズ・トーナメント2025
開催日程2025年4月10日(木)~13日(日)
開催場所オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(ジョージア州)
第何回第90回大会
前回(2024年)の賞金総額2,000万ドル
前回(2024年)の優勝賞金360万ドル

2024年の大会では、優勝者のスコッティ・シェフラーが360万ドル(約5億4,000万円)を獲得しました。

2025年の賞金総額は、大会開催週に発表される予定です。

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日本からは松山英樹が出場

2025年のマスターズには、松山英樹選手が出場を予定しています。

松山選手は2021年にマスターズで優勝しており、日本人として、またアジア人としても初のマスターズ制覇という快挙を成し遂げました。

昨年のパリ五輪では銅メダルを獲得し、その後のフェデックスセントジュード選手権では優勝(米ツアー10勝目)と活躍。

直近のインタビューでは「新しいことを試している。安定して戦っていけると期待している」とコメントしており、4年ぶり2度目の頂点を目指します。

松山選手に立ちはだかる最大のライバルは「史上4人目の連覇」を狙う世界ランク1位スコッティ・シェフラーです。

前回のマスターズでは2度目となる優勝を達成し、その後のパリ五輪でも金メダルを獲得しました。

昨年稼いだ賞金は約100億円と、最強王者の名にふさわしい成績を残しています。

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マスターズ出場資格

マスターズへの出場資格は、厳格な基準に基づいて決定されます。

以下が主な出場資格です。

  • 過去のマスターズ優勝者(生涯資格)
  • 過去5年間の全米オープン優勝者
  • 過去5年間の全英オープン優勝者
  • 過去5年間のPGAチャンピオンシップ優勝者
  • 過去3年間のプレイヤーズ選手権優勝者
  • 現オリンピック金メダリスト(1年間)
  • 前年のマスターズ上位12名(タイを含む)
  • 前年のPGAツアーイベント優勝者(フルフェデックスカップポイント対象大会)
  • 前年のツアーチャンピオンシップ出場者
  • 前年末時点の世界ランキング上位50名
  • 大会前週の世界ランキング上位50名

上記以外にも、マスターズ委員会が特別招待選手を選出する場合があります。

2025年のマスターズには、大会史上初となる双子の出場が実現します。ニコライ・ホイゴーとラスムス・ホイゴーが兄弟で参戦します。

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U-NEXTで視聴可能なゴルフは?

U-NEXTでは、マスターズ以外にもさまざまなゴルフコンテンツを視聴できます。

ゴルフファンにとって欠かせない配信サービスとなっています。

PGAツアー

PGAツアーとは、世界各国の男子ゴルファーが優勝を目指して戦うツアーです。

U-NEXTではメジャー4大会を含む全大会を予選から決勝まで視聴可能で、過去大会も視聴できます。

見放題の対象なのでU-NEXTの有料会員であれば、追加料金なしで視聴可能です。

JLPGAツアー

JLPGAツアーとは、国内最高峰の女子プロゴルフツアーです。

U-NEXTでは2025年シーズンの35大会を独占生配信します。こちらも予選から決勝戦まで見放題で、見逃し配信もあります。

年々新しいスターが生まれる注目の大会から目が離せません。

マスターズ2025を無料で視聴する方法としては、U-NEXTの31日間無料トライアルを利用するのがおすすめです。

ただし、U-NEXTの無料トライアルは初回登録者のみが対象となりますので、ご注意ください。

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2025マスターズ 試合結果と試合内容

第1日

順位スコア氏名(国籍)
1位ー7ジャスティン ローズ(イングランド)
2位タイー4コリー コナーズ(カナダ)
2位タイー4スコッティー シェフラー(アメリカ)
2位タイー4ルードヴィッヒ アベルグ(スウェーデン)
5位タイー3ティレル ハットン(イングランド)
5位タイー3ブライソン デシャンボー(アメリカ)
38位タイ+1松山英樹(日本)

【戦評】

海外男子メジャーのマスターズは4月10日、米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGC(7,555ヤード・パー72)で第1ラウンドが行われ、全米オープン覇者のジャスティン・ローズ(英)は8バーディ、1ボギーの「65」を記録し、7アンダー単独首位。「最高のスタートを切れた」と喜んだ。

マスターズの歴史を振り返ると、初日をアンダーパーで終えることが優勝への大きな条件となっており、過去19人の王者がそれを達成している。連覇がかかるスコッティ・シェフラー(米)も昨年の初日に「66」をマークした。

ローズはトップ10入り6回とオーガスタとの相性は良いが、あと一歩。特に2017年はプレーオフに進むもセルヒオ・ガルシア(スペイン)に敗れた。「優勝できるだけのプレーはしてきたつもりだが、それを証明するジャケットは持っていない」とローズ。44歳のベテランは20回目の挑戦で悲願のグリーンジャケット獲得なるだろうか。

第2日

順位スコア氏名(国籍)
1位ー8ジャスティン ローズ(イングランド)
2位ー7ブライソン デシャンボー(アメリカ)
3位タイー6ロリー マキロイ(北アイルランド)
3位タイー6コリー コナーズ(カナダ)
12位タイー3松山英樹(日本)

【戦評】

元世界ランキング1位の44歳、ジャスティン・ローズ(イングランド)が単独首位をキープして今季メジャー初戦を折り返した。

4バーディ、3ボギーの「71」と伸ばしあぐねたが、初日にマークした大会自己ベストタイ「65」の貯金を生かして通算8アンダー。20回目の出場となる「マスターズ」では2017年のプレーオフ惜敗を含め2度の2位がある。初優勝者としては1998年のマーク・オメーラの41歳89日を上回る大会最年長Vを狙う。

昨年「全米オープン」で2勝目を挙げたブライソン・デシャンボーが7アンダー2位。その全米でデシャンボーに競り負けたロリー・マキロイ(北アイルランド)が、この日のベストスコア「66」で6アンダー3位グループに浮上した。4大メジャータイトルをそろえる史上6人目のキャリアグランドスラム達成に向け、絶好のポジションで週末を迎える。

メジャー未勝利のコーリー・コナーズ(カナダ)が同じく6アンダー3位。史上4人目の連覇がかかる世界ランク1位のスコッティ・シェフラーは「71」で5アンダー6位に後退した。

4年ぶりの優勝を目指す松山英樹は1イーグル4バーディ、2ボギーの「68」でプレー。14回目となるマスターズでは2022年2日目の「69」以来、12ラウンドぶりの60台をマークした。38位からルドビグ・オーベリ(スウェーデン)、コリン・モリカワらと並ぶ3アンダー12位にポジションを上げ、メジャー19大会連続の予選通過を決めた。

大会2勝の67歳、ベルンハルト・ランガー(ドイツ)は「73」で3オーバー54位。カットラインに1打届かず、41回目のマスターズをもってオーガスタに別れを告げた。

20年大会覇者のダスティン・ジョンソンが同順位で予選落ち。初日「71」で回った65歳のフレッド・カプルスは4オーバー59位、大会3勝のフィル・ミケルソン、最終18番パー4で「8」をたたいたブルックス・ケプカは5オーバー67位で週末に残れなかった。

第3日

順位スコア氏名(国籍)
1位ー12ロリー マキロイ(北アイルランド)
2位ー10ブライソン デシャンボー(アメリカ)
3位ー8コリー コナーズ(カナダ)
4位タイー6パトリック リード(アメリカ)
4位タイー6ルードヴィッヒ アベルグ(スウェーデン)
48位タイ+4松山 英樹(日本)

【戦評】

史上6人目の生涯グランドスラムがかかるロリー・マキロイ(英国)が2イーグル、4バーディー、2ボギーでこの日の最少に並ぶ66をマークし、通算12アンダーでトップに浮上した。2打差の2位はブライソン・デシャンボー。昨年覇者のスコッティ・シェフラー(ともに米国)は通算5アンダーの6位となった。

マキロイは1番パー4でバーディーを奪うと、2番パー5はイーグル。3番パー4もバーディーで、出だしの3ホールで四つスコアを伸ばし「あんなスタートは夢のよう」と振り返った。

最終日、最終組で争うデシャンボーとは昨年の全米オープンでも優勝を争った。一つ前の組で一時は首位に立ったが、最終組のデシャンボーに敗れた。同組になるのはいつ以来かと聞かれると「よく分からない。ありがたいことに記憶力はかなり悪いんで。だからわからない。正直、まったく覚えていない」と話した。

21歳だった2011年大会は2位に4打差をつけて最終日を迎えたが、バックナインだけで七つもスコアを落とすなど80の大たたき。15位に終わった。当時の土曜の夜はどう過ごし、今回はどう過ごすか問われると「あれは14年前のこと。覚えていない。繰り返しになるが、幸いにも記憶力がよくないので」と繰り返した。

過去に生涯グランドスラムを達成したのはジーン・サラゼン、ベン・ホーガン、ゲーリー・プレーヤー、ジャック・ニクラウス、タイガー・ウッズの5人だけ。今度こそ歴史に名を刻めるか。

最終日

順位スコア氏名(国籍)
1位ー11ロリー マキロイ(北アイルランド)
2位ー11ジャスティン ローズ(イングランド)
3位ー9パトリック リード(アメリカ)
4位ー8スコッティー シェフラー
(アメリカ)
5位タイー7イム ソンジェ(韓国)
5位タイー7ブライソン デシャンボー
(アメリカ)
21位タイー2松山英樹(日本)

【プレーオフ】

試合結果〇ロリー マキロイ1-0ジャスティン ローズ✕
プレーオフ 1ホール目(18H)〇ロリー マキロイvsジャスティン ローズ✕
ロリー マキロイー1(バーディー)
ジャスティン ローズ0(パー)

【戦評】

海外男子メジャー初戦の最終ラウンドが終了した。ローリー・マキロイ(北アイルランド)がトータル11アンダー・首位に並んだジャスティン・ローズ(イングランド)をプレーオフ1ホール目で下し、史上6人目のキャリアグランドスラムを達成した。

マキロイは最終日を単独首位でスタート。1番でダブルボギーを喫し、いきなり同じ最終組を回るブライソン・デシャンボーに並ばれた。2番(パー5)でバーディを獲ったデシャンボーに逆転を許した後、3番からの2連続バーディでトップを奪還した。

後続に4打差をつけて迎えたサンデーバックナインの13番(パー5)でダブルボギー。14番も落としてローズ、ルドビグ・オーベリ(スウェーデン)に並ばれたが、2オンに成功した15番(パー5)と17番でバーディを奪って再び抜け出した。

しかし、最終18番で決めれば優勝という1.5mのパーパットを外して「73」。この日10個のバーディを奪って「66」でホールアウトしていた4組前のローズとのプレーオフに突入した。

18番パー4でのプレーオフ1ホール目。マキロイは会心の一打でフェアウェイをとらえると、ウェッジでの2打目をピン奥1メートル弱にピタリ。ローズがバーディを逃し、続くマキロイはウィニングパットをしっかりと沈めてガッツポーズ。その場にうずくまって、歓喜に打ち震えるマキロイに、熱狂するパトロンから大歓声が送られた。

マキロイがメジャー3タイトル目をつかんだのは、2014年の「全英オープン」。そこから11度目の挑戦で、ついに4大メジャー制覇を果たした。2000年のタイガー・ウッズ(米国)以来、実に四半世紀ぶりにグランドスラマー誕生となった。

敗れた44歳のローズは史上最年長での大会初優勝がかかっていたが、目前で涙をのんだ。トータル9アンダー・3位にパトリック・リード(米国)。トータル8アンダー・4位にはスコッティ・シェフラー(米国)が入った。

2021年大会覇者の松山英樹は「66」を叩き出し、トータル2アンダー・21位タイで4日間を終えた。

マキロイがトータル12アンダーの単独トップで迎えた最終18番。バンカーから寄せた1.5メートルのパーパットを外すと、優勝の行方はジャスティン・ローズ(イングランド)とのプレーオフにもつれ込んだ。しかし、その直接対決を1ホール目に制し、ローリー・マキロイ(北アイルランド)が、ようやく念願だったグリーンジャケットに袖を通した。

「素晴らしい気分。17回目のマスターズで、自分が優勝する時は本当に来るのかと疑う時もあった。ここ10年はグランドスラムの重荷も背負ってプレーしていた。(今年も勝てず)また来年の話をしないといけないのかなとも思った。今は光栄。誇りに思う」。快挙達成後には、その第一声を世界中に届けた。

これまで味わってきた試練を象徴するような、マスターズ初制覇だ。「全米オープン」(2011年)、「全米プロ」(2012、14年)、「全英オープン」(2014年)に続くキャリアグランドスラムがかかった試合は、2位に2打差のトップで最終日を迎えた。ハーフターン時点でも、2位のローズらとの差は4打。途中までその旅路は順調そのものだった。

しかし、数々のドラマを生んできたオーガスタの女神が、そんな楽勝ムードを壊すようにいたずらをする。起点は、やはり“アーメンコーナー”だった。13番パー5では3打目がクリークにつかまりダブルボギー。ここで首位の座を奪われ、アーメンコーナーを抜けるころには、再び僅差の熱戦ムードが会場を包み込んだ。

マキロイとマスターズを語るうえで、2011年大会のことは避けては通れない。当時21歳。メジャー初制覇を目指し、4打リードで最終日を迎えた大会だ。この時は後半10番のトリプルボギーをきっかけに、インで「43」。最終日「80」の大乱調で15位に終わる“悲劇”を経験した。そして今年の最終日も13番に続き14番もボギーを叩き後退。15番、17番ではライバルに差をつけるスーパーショットで拍手喝采を浴びたが、1打リードで迎えた最終18番でもボギーを叩いた。悪夢再来…。そんな言葉もよぎったが、最後はマキロイが気まぐれな女神を振り向かせた。

「2011年はチャンスがあったのに獲れなかった。走馬灯のように、たくさんの感情がこみ上げてきた。自分は呪いにかかっているのかとも思ったけど、それが解けたような気持ちだよ」

35歳は“王手”から11度目の挑戦で、ようやく今年タイガー・ウッズ(米国)以来となる、史上6人目のキャリアグランドスラム達成者になった。プレーオフを決めた2打目は、ピン奥に落とし傾斜をうまくつかい80センチにつけたもの。その直後にはパトロンからの“ローリーコール”も巻き起こった。

ウイニングパットを流し込むとグリーン上で両ひざをつき、涙を流しながら“雄たけび”。グリーンを囲んだパトロンも一斉に両手を挙げ、新王者を祝福した。グリーンジャケットを手にするまでは長い時間がかかったが、ようやくそのよろこびを噛みしめることができる瞬間が訪れた。

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中嶋常幸 TBSマスターズ中継解説を卒業「感謝」99年から放送席に、松山英樹Vでは沈黙“名場面”も

男子ゴルフの中嶋常幸(70)が、今年限りでTBSのマスターズ中継の解説を卒業することになった。

4月6日正午からBS―TBSで放送された「マスターズゴルフ2025開幕直前SP~放送50周年特別企画~」に出演し「今年をもってマスターズの解説から卒業しようと思っています。本当にたくさんの思い出をもらったし、(松山英樹の)日本人初優勝にも関われたし、いい時間をたくさん与えてもらったので感謝しかないです。僕の中ではライフワークだと思っているので、ひと区切りはつけますけど、いろんな形で関わっていきたいです」と話した。

中嶋はレギュラーツアーで活躍していた99年から放送席に座り、マスターズ放送の“顔”を務めてきた。

21年に親交の深い松山英樹が日本人初優勝を飾った時は、実況の小笠原亘アナウンサーと解説の宮里優作とともに涙で言葉に詰まり、3人が55秒間も沈黙。そのため「放送事故じゃないかと言われた」と振り返る。

ラスト解説となる今年の注目は当然、日本のエース松山。今季は開幕戦で優勝するなど好スタートを切っているだけに、21年の再現へ期待が高まる。中嶋も熱い語りで中継を盛り上げる意気込みだ。

マスターズの優勝賞金は6億円、総額は21億 いずれも過去最高

男子ゴルフのメジャー第1戦、第89回マスターズの優勝賞金が420万ドル(約6億円)、賞金総額が2100万ドル(約30億円)と、いずれも過去最高額になることが分かった。大会を主催するオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブが12日に発表した。

昨年は王者スコッティ・シェフラー(米国)が360万ドル(約5億1600万円)とマスターズ制覇の象徴であるグリーンジャケットを受け取り、出場選手に支払われた総額は2000万ドル(約28億7000万円)だった。

2位の賞金も昨年から増加して226万8000ドル(約3億2500万円)。以下、3位には142万8000ドル(約2億500万円)、4位には100万8000ドル(約1億4500万円)、5位には84万ドル(約1億2000万円)が支払われる。

ローリー・マキロイが11度目挑戦 これまでのキャリアグランドスラム達成者は?

全米オープン、全米プロ、全英オープン、そしてマスターズ――。海外メジャー4大会すべてを制することを“キャリアグランドスラム”と呼ぶ。2打リードの単独首位で最終日に入るローリー・マキロイ(北アイルランド)が今大会で優勝すれば、その偉業が達成される。

これまでキャリアグランドスラムを成し遂げたのは5人。ジーン・サラゼン、ベン・ホーガン、ゲーリー・プレーヤー、ジャック・ニクラス、そしてタイガー・ウッズだ。ちなみに、生涯アマチュアとして活躍したボビー・ジョーンズは、アマチュア4大メジャーをすべて制している。

マキロイのメジャー初制覇は2011年の全米オープン。12年に全米プロ、14年に全英オープンで勝利し、キャリアグランドスラムに王手をかけた。しかし、その後はマスターズに10度出場しているものの、いまだタイトルには届いていない。14年の全英オープンを最後に、メジャー優勝からも遠ざかっている。

マスターズでの自己最高位は、2022年大会の単独2位。最終日に「64」を叩き出して首位のスコッティ・シェフラー(米国)を猛追したが、3打及ばず涙をのんだ。

そして迎える、11度目のキャリアグランドスラム挑戦。マキロイはブライソン・デシャンボー(米国)に2打リードで最終日を迎える。悲願のグリーンジャケット獲得で、歴史にその名を刻むことができるか。

【キャリアグランドスラム達成者(左から順にマスターズ、全米、全米プロ、全英の初優勝年)】

ジーン・サラゼン(1935年、1922年、1922年、1932年)

ベン・ホーガン(1951年、1948年、1946年、1953年)

ゲーリー・プレーヤー(1961年、1965年、1962年、1959年)

ジャック・ニクラス(1963年、1962年、1963年、1966年)

タイガー・ウッズ(1977年、2000年、1999年、2000年)

松山英樹 優勝争いから大きく後退「長い1日になった。疲れました」無念のノーバーディー

マスターズ第3日 ( 2025年4月12日    米ジョージア州 オーガスタ・ナショナルGC(7555ヤード、パー72) )

12位から出た21年大会覇者の松山英樹(33=LEXUS)は、79の7オーバーで順位を落とし、優勝争いから後退した。

前日の第2ラウンドでは1イーグル、4バーディー、2ボギーの68で回り、通算3アンダーに伸ばして38位から12位まで押し上げた。初優勝した21年大会以来のイーグルを記録し、マスターズ第2ラウンドの自己最少に並ぶ好スコアをマーク。首位との差を8打から5打に縮めた。

だが、この日は前日の68から79と後退。ノーバーディーで、通算4オーバーとなり上位陣とは大きな差が開いた。

途中、ヒヤリとする場面もあった。難所「アーメンコーナー」の入り口の11番パー4。ティーショットは右に外れ、第2打を打った直後だった。クラブをパッと離し、顔をしかめて左手首を押さえた。

松山の苦痛の表情に、中継するTBSの解説を務める中嶋常幸も「左手首? 古傷だよね? かなり痛いはずだよ」と心配した。第2打はグリーンを捉えられなかったが、第3打となるアプローチはピタリと寄せてナイスパーセーブした。

以下、松山と一問一答。

―終わってみて。
 「長い1日になった。疲れました」

―しっくりこなかった要因は。
 「昨日までとさほど変わらない雰囲気でスタートできた。むしろ良いスタートできたのですが、残りの距離だったりとか、パットの嫌な距離を残してしまったり。なかなかチャンスが来る前に崩れてしまった」

―2番でバーディーを取れなかった。
 「それでも3番でいいセーブできたので、流れを切らさずにできるかなと思ったんですが、4番、6番のスリーパットというのはすごく痛かった」

―12番では手首を心配する場面も。
 「今は大丈夫なので、大丈夫だと思います」

―明日に向けて。
 「順位的にも下がってしまったので、来年のためにも良いゴルフをして終われるようにしたい」

松山英樹「2番のイーグルで気持ち的に楽になった」第2R最少68で12位浮上

今季メジャー初戦の第2ラウンドが行われ、38位から出た21年大会覇者の松山英樹(33=LEXUS)は1イーグル、4バーディー、2ボギーの68で回り、通算3アンダーで12位に浮上した。

マスターズ第2ラウンドの自己最少に並ぶ68で回った松山は「少し風が強いコンディションだったけど、うまくプレーできた」と達成感を漂わせた。

73を叩いた初日の嫌な流れを序盤で払拭した。2番パー5。残り245ヤードのフェアウエーから5Iでピン奥に2オン。カップの横を通過するアルバトロス寸前のスーパーショットで沸かせた後、1メートルのパットを流し込んだ。

優勝した21年第3ラウンド15番以来のイーグル。「2番のイーグルで気持ち的にも凄く楽になった」と息をついた。

ショットが絶好調だった。第2ラウンドのフェアウエーキープ率は92・86%。パーオン率は88・89%といずれも驚異的な数値を記録した。

6番は3メートル、10番は2・5メートルにつけてバーディー。13番パー5は2オン2パット。14番では1・2メートルにつけて連続バーディー。7番、12番、16番でも短いバーディーチャンスを逃しており、60台前半のビッグスコアが出ても不思議はない内容だった。

14度目の出場で11年連続13度目の予選通過。週末を見据え「今日みたいにいいショットを打ってチャンスにつけ続けて、パット次第というところにできたらいい」と話した。

首位との差は8打から5打に縮まり、優勝が十分に狙える位置まで巻き返した。「トップとの差を少しでも縮められるように頑張りたい」と力を込めた。

「あっちゃー」松山英樹は初日1オーバー 好ショットがピンに弾かれ小川に入る不運

4年ぶりの優勝を狙う松山英樹は第1ラウンドを2バーディ、1ボギー1ダブルボギーの「73」で終えた。1オーバーは単独首位のジャスティン・ローズ(イングランド)と8打差。2アンダーで折り返した後半インに、まさかのシーンがあった。

パーを並べて迎えた7番で3mのチャンスを生かしてバーディ。続く8番(パー5)では4mを決めて連続バーディを奪い、前半を「34」で回った。

“アーメンコーナー”の入り口である11番、グリーン右サイドからの3打目をピンそばに寄せてパーセーブ。ティショットを手前のバンカーに入れた12番(パー3)で1mのパーパットを外してこの日最初のボギーをたたいた。

13番(パー5)で不運が訪れる。フェアウェイからウェッジで放った3打目が、グリーン上でワンバウンドしてピンフラッグ(旗竿)に跳ね返り、手前のクリーク(小川)に落ちた。

1罰打が加わり5オン2パット。痛恨のダブルボギーを喫した。「良いアプローチができたので、『あっちゃー』という感じでした。良いショットでああいう結果になってしまうと、(気持ちを)切り替えるのが難しい」。終盤はグリーンがいっそう硬くなり、耐え忍ぶ展開。最終18番は残り162ydの第2打をピンそば1.2mにつけながらパー。「(14番以降)まだ初日で取り返せるホールもあると思っていたが、最後までバーディを獲ることができず残念でした」と話した。

2日目はローズ、2位発進のスコッティ・シェフラーら上位陣を追う。「もうちょっと良いゴルフがしたかったので、こういう結果になって残念ですけど、あしたに向けて切り替えたい。しっかりと、もう少しバーディを獲れるように頑張りたい」と意気込んだ。

“正体不明”マスターズオリジナルビール『Crow’s Nest』ってどんな味? 松山英樹が愛するモクテルも

オーガスタで“正体不明”のビールが売られている。その名も『Crow’s Nest(クロウズネスト)』。直訳すると“カラスの巣”という意味で、クラブハウス内の屋根裏部屋のことを指す。大会に出場するアマチュアが宿泊できるのがひとつの伝統で、金谷拓実が泊まった経験を持つ。

このビールは、2021年にオーガスタ初登場。オレンジピールを添えて販売されていた『ブルームーンエール』に代わって入ったばかりの新参者だが、すでにパトロン(ギャラリー)に愛されている人気商品。筆者もすでに3杯を飲んでいて、少しフルーティーなクラフトビールの味わいにハマっている。(仕事終わりに、というのをしっかり付け加えておきたい)。

クロウズネストの人気を高めているひとつの理由は、その“正体”が明かされていないこと。起源が知られておらず、製造場所も謎のまま。レモンピールを使用するベルギー産小麦のエールビールで、ブルームーンを醸造するルソン・クアーズ社が手掛けているのではないか…とウワサされているのだが、真偽は分からず。個人的には、マスターズ限定のクラフトビール、という肩書だけでもう十分なのだが…。

ほかのビールと異なり、クロウズネストはその名が印字された緑のオリジナルカップで提供される。そのビールより先にカップが売り切れてしまう、なんてこともあるとか。

会場ではほか2種類が販売されていて、ドメスティック(国内)ビールがミラー、インポート(輸入)ビールはベルギー産のステラ。ミラーはウィスコンシン州ミルウォーキーで醸造され、バドワイザー、クアーズとともに米国三大ビールブランドに挙げられる。

実は、会場にはオリジナルのカクテルも販売されている。アーメンコーナーのひとつ、13番のことを指す『アゼリア』と同じ名前が付けられたものは、レモネードをベースにグレナデンシロップ(ざくろ)、さくらんぼとレモンが添えられた、美しいピンク色のウォッカカクテル。ジンジャーエールとぶどうジュースをベースにしたモクテル『トランスフュージョン』もオーガスタで人気を博している。松山英樹もトランスフュージョンが好きなようで、今大会のラウンド後に飲む姿もあった。

ともにクラブハウス前のバーカウンターで、アルコール入りは7ドル、ノンアルコールは3ドルで販売されているのだが、このエリアは限られた人しか入ることができず、一般のパトロンは立ち入り禁止。筆者はメディアパスで入ることが許され、飲むことができたのだが、コース内を持ち歩くのはパトロンになんだか申し訳ない。

しかし、これらのカクテルの作り方は、オーガスタから正式に公開されている。自宅で作って、マスターズ気分を味わってみるのもいかがだろうか?

マスターズVのマキロイは世界ランク2位 松山英樹6位

4月13日付の男子世界ランキングが発表された。

海外メジャーのマスターズでキャリアグランドスラムを達成したローリー・マキロイ(北アイルランド)は2位をキープ。21位タイで終えた松山英樹も6位を維持した。

1位のスコッティ・シェフラー(米)、2位のマキロイ、3位のザンダー・シャウフェレ(米)らトップ10に変動はなかった。

ローリー・マキロイ、テーラーメイドの14本でキャリアグランドスラムを達成

海外男子メジャー初戦の最終日は、ローリー・マキロイ(北アイルランド)がトータル11アンダー・首位に並んだジャスティン・ローズ(イングランド)をプレーオフ1ホール目で下し、史上6人目のキャリアグランドスラムを達成した。契約する米国テーラーメイドもその歴史的な偉業を称え、使用ギアを紹介する。

「AT&Tペブルビーチ・プロアマでのシーズンデビューに先立ち、ローリーはアイアンとウェッジの打出角を低くし、グリーン周りでスピン量を増やすために『TP5』ボールに切り替えました。この変更がきっかけとなり、ローリーはペブルビーチ、ザ・プレーヤーズ、そして今度はオーガスタで優勝の歴史的な快進撃を続けています。

プレーオフの1ホール目、ローリーは『ミルドグラインド4』ウェッジの50°を使って125ヤードのショットを完璧な形でホールを越えてスピンさせ、『TP5』を傾斜を転がせて、わずか60センチの近くまで落としました。そして『スパイダーツアーX』パターでバーディパットを沈め、歴史的な勝利を掴みました」

スピン量の多い『TP5』への変更に伴い、一時はウッド類を『Qi35』に変更したが、使い慣れた『Qi10』に戻して悲願を達成したマキロイ。正規の18番もプレーオフも持ち前の豪打でフェアウェイを捉え、4日間の平均飛距離は「328.9yd」の2位、FWキープ率「62.5%」、パーオン率「65.28%」でSG:アプローチは「+2.25」だった。

なお、昨年のスコッティ・シェフラーの優勝に続き、『スパイダーX』パターはオーガスタで連勝した形。マキロイの4日間の平均パットは「1.5933」の8位だった。

【ローリー・マキロイの使用ギア】※全てテーラーメイド

1W:Qi10(9.0°ベンタスブラック6X)

3W:Qi10(15.0°ベンタスブラック8X)

5W:Qi10(18.0°ベンタスブラック9X)

4I:P·760(プロジェクトX 7.0)

5I~9I:Rors Proto (プロジェクトX 7.0)

P,A,S,LW:MG4(46SB,50SB,54SB,60LB プロジェクト X 6.5)

PT:スパイダーツアーXショートスラント

BALL:TP5

マスターズ中継の〝放送禁止用語〟が話題 「言えば叱責される」

米男子ゴルフツアー「マスターズ」中継にまつわる〝禁止用語〟が明かされ話題となっている。

今年のマスターズは通算11アンダーで並んだジャスティン・ローズ(英国)とのプレーオフを制したローリー・マキロイ(英国)が初優勝。メジャー全4大会を制するグランドスラムを達成し、歴史的な大会となった。そんな中、アイルランドメディア「ボールズ」によると、ゴルフ中継で解説者を務める元プロゴルファーのブランデル・シャンブリー氏がポッドキャスト番組「フォア・プレイ・ポッドキャスト」でオーガスタ中継で口にすることを禁止されている言葉を明かした。

「言ってはいけないことがある。『ファン』は大きな問題だ。彼らの目には、ファンというのは狂信的という意味に映る。だから『パトロン』という言い方もある。『観戦者』という言い方もできるかもしれない」

また同氏は「ゴルフ練習場とは言わない。トーナメント練習施設です。あと、『バックナイン』。放送中にバックナインと言ったら、おそらく叱責されるでしょう。『セカンドナイン』ですね」と明かした。また、禁止リストには「サンド トラップ(砂の罠)」と「ラフ」もあり、大会側はコメンテーターがそれらを「バンカー」、「セカンドカット」と呼ぶことを望んでいるという。

歴史と伝統を誇る大会ならではといえそうだ。

マキロイ、マスターズ初Vのカギは「運」とキャディーの言葉

男子ゴルフのメジャー第1戦、マスターズ・トーナメントを初めて制覇したロリー・マキロイ(北アイルランド)。優勝の決め手は、プレーオフへ向けて気持ちを切り替えさせてくれたキャディーの言葉や、運を味方につけたことなどの小さな部分だった。

マキロイはジャスティン・ローズ(イングランド)とのプレーオフを制して11年ぶり5度目のメジャータイトルを獲得し、生涯グランドスラムを達成した。

最終日にはダブルボギー二つとボギー三つをたたいたが、耐え抜いて競り勝った。11番では同組のブライソン・デシャンボー(米国)が池に入れたのに対して、マキロイのアプローチショットは池に向かう坂のぎりぎり手前で止まり、ボギーで済んだ。

「今週はずっとツキがあった」とマキロイは言い、ここ3年で3回メジャーで準優勝に終わったことを引き合いに出しながら、「過去数年ずっと耐えていたことを考えれば、それくらい許されると思う」と話した。

「今週は、木の中に打ち込んでも、いつもスペースがあった」「こういう大会で勝つには少しの運が必要だ」

四つのダブルボギーを記録しながらマスターズ王者になったのは、今回のマキロイが初。そのことが、今大会のマキロイがどれだけ幸運だったかを物語っている。

さらにマキロイは、正念場で集中を保つ手助けをしてくれたキャディのハリー・ダイヤモンド氏にも感謝した。

「(プレーオフ前に)一緒に18番のティーへ戻るためにカートに向かっていたときに、ハリーが言ったんだ。『月曜の朝だったらこの状況も喜んで受け入れてたよね』と」

「私は『もちろん』と答えた。おかげでさっと気持ちを切り替えられた。ハリーが言っていたのは、要するに、週のはじめにプレーオフ行きを約束してもらえていたら、なんだってしていただろうということだ。その言葉で気持ちを少し立て直せた」

ローズ、マスターズ制覇ならずも胸を張る敗戦「これ以上できることはなかった」

ゴルフの祭典、マスターズ最終日。13日、米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGC(7,555ヤード・パー72)で開催されたこの歴史的舞台で、ジャスティン・ローズ(英)はプレーオフの末、ローリー・マキロイ(北アイルランド)に惜敗。あと一歩でグリーンジャケットに手が届くところだった。

7打差6位タイで迎えた最終日は「リーダーボードは見ていなかった」と言うが、パトロンの反応により「上位にいることが分かった」。そして迎えた最終18番。ローズはバーディを決めて「66」を記録。「子供の頃に夢見たような場面だった。あのパットを決められたのは忘れられない瞬間」と静かにその感動を噛みしめ、後続を待った。

マキロイが18番でボギーを叩き、プレーオフへ突入。1ホール目でローズが打った約4.5メートルのバーディパットは、惜しくもカップをかすめて外れる。一方、マキロイは1メートル弱のバーディパットを沈め、ついにキャリアグランドスラムを達成した。

「残念だがプレーオフというのはそういうもの。これ以上できることはなかったと思う」と、ローズは誇りを持って敗戦を受け止めた。また、「これはゴルフ界にとって歴史的な瞬間」とマキロイの偉業を祝福した。

「ロリーはカリスマ性を持った素晴らしい選手だ。最も重要な場面(プレーオフ)で素晴らしいスイングを2度も見せてくれた」。勝者のショットをたたえた上で、44歳はこの惜敗を糧にすることを誓う。

「痛みなくして飛躍はできない。キャリアを重ね、経験によって物事が簡単になるという考え方もあるけど、違うんだ。これまで以上に規律正しく、犠牲を払わなければならない。僕は、その努力を惜しまないよ」。最後までプロフェッショナルの矜持を貫いた。

12年ぶりのメジャー制覇はならなかったが、44歳のベテランが見せた執念と気迫は、間違いなくマスターズの歴史に刻まれた。栄光には届かずとも、その戦いぶりは観る者の心を震わせたことだろう。

中嶋常幸とマキロイの涙に視聴者が涙の連鎖 SNS「朝からもらい泣きしました」

中継するTBSテレビでの解説を、この日で卒業した中嶋常幸(70)。最後は「こんな試合を見られて幸せです」と声を震わせ、劇的な優勝を飾ったロリー・マキロイ(35=英国)が、男泣きする場面で番組は終わった。

この場面に、SNSではもらい泣きした人たちのメッセージであふれた。

「スポーツで感動して涙を流すなんて、過去にあったかどうかも覚えていない。それくらい感動した。マキロイ、本当におめでとう」

「素晴らしいタイミングでの実況の終了。まさに映画のようなエンディングでした。マキロイの男泣き映像と中嶋プロの涙声。朝からもらい泣きしました」

「うれし泣き、人生においてそれ以上価値があることはないと思う。今でも松山の優勝時の涙が浮かんで来る。中嶋さんの解説があったからこそ、マスターズを最高に楽しめた」

涙が涙を呼ぶ出来事に、月曜日の朝から多くの反応がみられた。

プロゴルファーの中嶋常幸がTBSの「マスターズ」中継を70歳で迎えた今年限りで“卒業”し、27年間に及ぶ解説に終止符を打った。

マスターズ初優勝でキャリアグランドスラムを決めたロリー・マキロイ(北アイルランド)や、44歳で猛チャージを見せたジャスティン・ローズ(イングランド)らのプレーを見ながら「また泣いちゃうかもしれない」などと選手、視聴者目線で感動を伝え、放送終了時には「本当にありがとうございました。最後にこんなすごい戦いを見られて幸せです」と涙ながらに感謝の言葉を伝えた。

中嶋は国内ツアーで48勝を挙げて4回の賞金王を獲得。海外4大メジャー全てでトップ10を記録した最初の日本人で、出場11回のマスターズでは1986年の8位、91年の10位などの実績を残している。

マスターズ中継では豊富な経験と、あふれんばかりの“マスターズ愛”による解説に定評があった。松山英樹が日本男子初のメジャー制覇を達成した2021年の中継では、優勝の瞬間から実況アナ、ゲスト解説の宮里優作とともに絶句。1分間近い“涙の沈黙”で日本ゴルフ界の悲願達成を伝えたことが語り草になっている。

「ゴルフ人生最高の日」「諦めなかった自分を誇り」 マキロイがマスターズ優勝会見

ロリー・マキロイ(北アイルランド)が17回目の出場で「マスターズ」を初制覇した。4大メジャーのタイトルをそろえるキャリアグランドスラム(生涯GS)を達成。2000年のタイガー・ウッズ以来、25年ぶり史上6人目の快挙への喜びを優勝会見で語った。

「この記者会見は僕から皆さんへの質問で始めたいな。(毎年敗れて同じことを話してきたから)いったい、来年は何を話せばいいんだろう?(笑)とにかく、夢がかなった。この瞬間を物心ついた時から夢に描いてきた。タイガーが1997年に初優勝して、グリーンジャケットを勝ち取った時から、僕たちの世代のたくさんの人が彼のようになりたいと思ってきた。正直に言うと、プレーオフの最終グリーンでは(GSに王手をかけた2014年から)11年分の、いや(マスターズで逆転負けした2011年から)14年分の思いがあふれた」

―マスターズ制覇、GSまでどれだけ苦労したか 「本当に難しかった。2014年の夏(全英オープンでメジャー3タイトル目を獲得)してから11年間、ずっと重い荷物を背負ってきた。次のメジャー優勝だけでなく、生涯GSも目指してきた。これでようやく解放された。毎年ここに戻ってこられることがうれしい」

―スタートの1番ティでの心境は 「胃が締めつけられるような痛みを感じた。食べ物もあまりのどを通らなくて、無理やり食べようとした。足もゼリー状の様な感覚だった。ただ、そういった緊張感は自然なもので、良いことのはず。緊張感がない方が問題だと思う」

―13番でダブルボギーを招いた、小川に入れた3打目について
「ピンまでは82yd。左足上がりのライから打つとウェッジショットは少し左に行く傾向があるから、少しだけ右を狙った。まさかクリークに入るとは思わなかった。ちょっと弱くて、思ったよりも右に飛んでしまった。(リーダーボードで追い上げてきた)ジャスティン・ローズやルドビグ・オーベリの様子も気にしていた。でも、ダボをたたいても15番のティショットを放った後、まだ勝てるはずだと思っていた」

―正規の18番でボギー。プレーオフに行く前に気持ちを立て直せたか 「スコアを提出した後、カートに乗って18番のティに戻る時、(キャディの)ハリーが『もし今が(試合前の)月曜日の朝だったら、この(プレーオフに進める)状況を受け入れているよな』って言ったんだ。僕は『もちろんそうだ』と返して、すぐにリセットできた。プレーオフでは『正規のホールと同じようにスイングするんだ』と自分に言い聞かせた」

―プレーオフを終えてグリーン上でひざまずいた 「ただホッとした。大喜びした反応ではなく、ただただ安堵(あんど)した。少ししてから喜びが湧いてきたけど、(最初のリアクションは、初出場から)17年分の感情が内側からあふれてきたものだった」

―きょうのベストショットは?
「7番のセカンドショット…、いや、最も重要だったのは3番の2打目だった。打ち上げのセカンドは難しく、(同組の)ブライソン(・デシャンボー)が5(ボギー)だったところを、好判断で3(バーディ)にできた。序盤だったけれど大きかった。次のホールのバーディにもつなげられた」

―逆転負けした2011年の最終日の夜に戻れるとしたら、当時の自分にどう声を掛けるか 「苦難や、厳しい敗戦もあるけれど、ただ道を歩み続けて、ただ自分を信じろと言いたい。これを聞いた少年少女にもそう伝えたい。きょう僕は夢がかなった。自分の夢を信じて一生懸命努力すれば、きっと成し遂げられる

―きょうの一日は人生で最高ランクか? 「そうだね。結婚や子どもが生まれた人生の節目とは比べられないけれど、ゴルフにおいては最高の日だ。諦めなかった自分を、失意の底から何度も立ち上がった自分を、誇りに思う」

感無量のマスターズ制覇 涙止まらぬマキロイを出迎えたのは最愛の… 世界中のゴルフファンが見守った“美しい光景”に感動の嵐

マキロイの悲願達成に会場が沸き立つ中、大会公式Xは1本の動画をアップ。「Rory McIlroy gave everything.(ローリー・マキロイは全力を出し切った)」と、ウイニングパットを沈めた優勝の瞬間を動画で公開しています。

パトロンからの拍手と大きな歓声に会場が包まれる中、カップインの瞬間に天を見上げて両ヒザをつき、人目もはばからずグリーン上で涙を流したマキロイ。この大会にかけてきた強い思いが伝わる“男泣き”に、パトロンの拍手と歓声はさらにボリュームアップ。死闘を演じたローズとも言葉を交わしながら互いの健闘を称え、グリーンジャケットを手にした喜びをかみしめている様子を伝えました。

また、ロープの外では妻のエリカ・ストール夫人と愛娘のポピーちゃんが手に汗握るプレーオフの攻防を見守り、訪れた歓喜の瞬間を喜んだ模様。家族のもとへ歩み寄ったマキロイは妻と熱い抱擁を交わし、さらには愛娘をロープの中へ連れ出して抱きしめながら勝利を報告。大きなプレッシャーから解放され、マキロイからはホッとした笑みがこぼれる様子も見ることができます。

世界中のゴルフファンが見届けた“美しい光景”をとらえたこの投稿には、1万2000件を超える「いいね!」が到着。さらには「マキロイおめでとう!」「すごかったぜ」「ゴルフがこれほど素晴らしいスポーツである理由は、まさにここにある」「緊張しすぎて、見ていられなかった!」など多くのコメントが寄せられました。

タイガー・ウッズがローリー・マキロイの“生涯グランドスラム”達成を祝福「君を誇りに思うよ!」

タイガー・ウッズ(米)が自身のSNSを更新し、この日、ローリー・マキロイ(北アイルランド)が成し遂げた4大メジャー制覇“生涯グランドスラム”を祝福した。

インスタグラムでは18番グリーンでヒザをつき拳を握るマキロイの写真に、「(グランドスラマーorマスターズ王者の)クラブへようこそ、ローリー。オーガスタでグランドスラムを達成するなんて、本当に特別なことだよ。君がこのラウンドで行った決断に、君のこれまでの旅路が表現されていた。これで君も歴史の一部だ。君を誇りに思うよ!」とつづった。

マキロイは2011年に「全米オープン」、12、14年に「全米プロ」、14年「全英オープン」で優勝し、4大メジャー制覇“生涯グランドスラム”に王手をかけてから11回目の「マスターズ」で大会初制覇を遂げた。

21位の松山英樹「気分いい状態」意地の6アンダー、大会自己ベストに1打及ばず

通算4オーバーの48位で最終日に臨んだ松山英樹(33=LEXUS)は、7バーディー、1ボギーの66で回って、通算2アンダー、286で21位に巻き返し、14度目の出場を終えた。

通算11アンダーでプレーオフの末に初優勝したロリー・マキロイ(35)と、2位ジャスティン・ローズ(44=ともに英国)とは9打差だった。

4年ぶり2度目の優勝こそならなかったが、ホールアウトした松山は「来年の第1ラウンドに向けて、すごく気分がいい状態で回れるかな」と、表情は明るかった。

ショットもパッティングもかみ合い、前日に痛めた左手首の影響もみられなかった。

3番パー4では残り126ヤードから3メートルにつけ、25ホールぶりのバーディー。9番パー4では松の葉からの第2打を1・5メートルにつけ、前半だけで4つのバーディーを奪った。

11、12、13番のアーメンコーナーをパーセーブすると、14番パー4で2メートル、15番パー5で2・7メートル、17番パー4で4・2メートルのバーディーパットを沈めた。

最後の18番パー4で、この日初めてのボギー。ここを耐えれば、優勝した21年の第3ラウンドで記録した大会自己ベストの65に並んでいた。

「最後外してしまったんで、悔しい終わりになってしまった」という一方で「今日と2日目のショットというのは、(21年の)勝った時と同じくらいの精度は保ててると思う」と、収穫は大きかった。

前日の第3ラウンドは、大会53ラウンド目で初のバーディーなし。そこから13打もスコアを改めた。

「6アンダーで回れたことはすごくよかった。来年の第1ラウンドに向けて、すごく気分がいい状態で回れるかなと思う」。11大会連続で決勝ラウンドに進んだ松山は、15度目の出場となる来年こそ2度目の優勝を手にできるか。