LPGA シェブロン選手権2025の視聴方法!配信サービスや日程、出場選手を解説!

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4月24日~27日の日程で今季メジャー大会初戦「シェブロン選手権」が開催されます。春先に行われ、会場も一度変更されただけで固定されているところから、女性版マスターズとも呼ばれている大会です。

2024年はアメリカのネリー・コルダがスウェーデンのマヤ・スタークに2打差をつけて勝利、LPGAツアー5連勝を飾っています。日本選手では勝みなみが9位タイと気を吐きました。

2025年大会にはネリー・コルダ始め総勢132名が出場。日本からも勝みなみ含むLPGAツアーメンバー全員の13名が出場して熱い戦いを繰り広げます。

ここでは、シェブロン選手権2025の視聴方法や配信サービス、日程や出場選手を解説します。

目次 非表示

シェブロン選手権2025の概要

1972年アメリカの歌手ダイナ・ショアの企画により始まった大会です。その後1983年ナビスコ・ダイナ・ショアとしてメジャーに昇格。優勝者が池に飛び込むパフォーマンスで人気を博しました。

大会名がよく変わる大会としても有名です。ナビスコ選手権、クラフト・ナビスコ選手権と変わり、2015年~2021年はANAインスピレーション、2022年よりシェブロン選手権として現在に至ります。

シェブロン選手権への移行に伴い、2023年になると会場もそれまでのカリフォルニア州・ミッションヒルズCCからテキサス州ザ・クラブatカールトン・ウッズに変更されました。

開催日程2025年4月24日(木)~4月27日(日)
開催場所テキサス州ザ・クラブatカールトン・ウッズ
賞金総額7,900,000ドル=11億4千5百万円(1ドル145円換算)
優勝賞金1,200,000ドル(昨年実績)=1億7千4百万円
CMEポイント650pt
放送・配信サービス WOWOWオンデマンド WOWOW (衛星放送)

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シェブロン選手権2025の視聴方法

シェブロン選手権2025は、WOWOWオンデマンド/WOWOW (衛星放送)で視聴可能です。料金、登録方法について詳しく解説していきます。

WOWOWオンデマンド・WOWOW衛星放送 
シェブロン選手権2025放送・同時配信予定時間表(変更の場合が有ります)
4月25日(金)午前0時~4時15分予選1日目前半
午前7時~9時15分予選1日目後半
4月26日(土)午前0時~4時15分予選2日目前半
午前7時~9時15分予選2日目後半
4月27日(日)午前3時~7時30分決勝1日目
4月28日(月)午前3時~8時00分最終日

WOWOWオンデマンド

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WOWOWオンデマンドではLPGAの試合のほとんどが楽しめます。シェブロン選手権2025は4月25日(金)午前0時から配信開始。初日と2日目は午前0時から午前スタート組のプレー、午前7時から午後スタート組のプレーと1日2回の配信です。

27日と28日の決勝は午前3時からの配信になります。

また、WOWOWオンデマンドには、日本人選手専用カメラという機能があります。

応援している日本人選手がいる、日本人選手に注目して視聴したい、そんな方はWOWOWオンデマンドでの視聴がおすすめです。

WOWOWオンデマンドの料金

WOWOWオンデマンドは月額2,530円(税込)です。

WOWOWオンデマンドは、WOWOWに加入しているユーザーであれば、無料で利用できます。

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WOWOW(衛星放送)

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WOWOW(衛星放送)の料金

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シェブロン選手権2025に出場する日本人選手

選手名出場資格備考
笹生優花メジャー優勝者調子の波は相変わらずだが、なるかメジャー3勝目
古江彩佳メジャー優勝者やや疲れ気味も本来の粘りで優勝争いを
竹田麗央LPGA優勝者飛距離を活かして優勝争いに食い込めるか
勝みなみ2024年大会トップ10相性のいい大会でメジャー制覇を目指したい
西郷真央2024年CME80位そろそろショットメーカーの本領発揮
畑岡奈紗2024年CME80位壺にはまれば優勝争いに入れそう
渋野日向子2024年CME80位4位タイの3年前を再現したい
西村優菜2024年CME80位持ち前の正確なショットが戻ってくれば
山下美夢有世界ランクトップ40一時の不調からは脱出で優勝争いに絡みたい
岩井明愛世界ランクトップ40爆発力は証明済み!次は優勝
馬場咲希2025年CME上位者結果も出せて上昇途上!日本期待の星
吉田優利2025年CME上位者ポカさえなければ優勝争い
岩井千怜2025年CME上位者安定性が強みで上位進出の可能性

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過去の日本選手トップ10は何人?

シェブロン選手権での日本選手の成績はどうだったのか。メジャーに昇格した1983年以降のトップ10入りの選手を纏めてみました。

大会年選手名成績大会年選手名成績
2024勝みなみ9T2002 福嶋晃子5T
2022 渋野日向子4T2001 福嶋晃子2T
2020 畑岡奈紗7T1997小林浩美8T
2018 上原彩子8T1991 岡本綾子6T
2011 有村智恵7T1990 岡本綾子6T
2010 有村智恵9T1987 岡本綾子5T

シェブロン選手権主な出場資格

  • スポンサー招待選手
  • シェブロン選手権歴代優勝者
  • 過去5年間のメジャー大会優勝者
  • 2023年大会以降LPGAツアー優勝者
  • シェブロン選手権前年(2024年)大会トップ10に入った選手
  • 3月24日付世界ランキングトップ40の選手
  • 前年度ヨーロッパ・日本・韓国ツアー賞金ランキングトップ2
  • アマチュア選手の特別枠
  • 2025年CMEポイントランキング上位者

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シェブロン選手権出場選手一覧

スポンサーによる招待
1ジャンナ・クレメンテ (a)アメリカ
2ジャスミン・クー (a)アメリカ
シェブロン選手権歴代優勝者
3ネリー・コルダアメリカ
4リリア・ヴーアメリカ
5ジェニファー・クプチョアメリカ
6パティ・タバタナキットタイ
7コ・ジン・ヨン韓国
8ペルニラ・リンドベリスウェーデン
9リディア・コニュージーランド
10ブリタニー・リンシカムアメリカ
11レクシー・トンプソンアメリカ
12ステイシー・ルイスアメリカ
13ヤニ・ツェン台湾
過去5年間のメジャー優勝者
14笹生優花日本
15アリセン・コルプスアメリカ
16ミンジー・リーオーストラリア
17キム・ア・リム韓国
18エイミー・ヤン韓国
19ルオン・イン中国
20チュン・イン・ジー韓国
21キム・セイヨン韓国
22アシュリー・ブハイ南アフリカ
23アンナ・ノルドクヴィストスウェーデン
24ソフィア・ポポフドイツ
25古江彩佳日本
26セリーヌ・ブーティエフランス
27ブルック・M・ヘンダーソンカナダ
2023年大会以降のLPGA優勝者
28イェリミ・ノーアメリカ
29エンジェル・インアメリカ
30竹田麗央日本
31キム・ヒョージュ韓国
32マデリーン・サグストロムスウェーデン
33イングリッド・リンドバードスウェーデン
34ハンナ・グリーンオーストラリア
35ベイリー・ターディアメリカ
36リンネア・ストロームスウェーデン
37ジーノ・ティティクルタイ
38チャネティー・ワナセンタイ
39ローレン・コフリンアメリカ
40モリヤ・ジュタヌガーンタイ
41リュウ・ヘラン韓国
42ジャスミン・スワンナプラタイ
43パジャリー・アナンナルカーンタイ
44レオナ・マグワイアアイルランド
45リン・グラントスウェーデン
46アレクサ・パノアメリカ
47ミーガン・カンアメリカ
シェブロン2024年大会トップ10
48マーヤ・スタークスウェーデン
49カルロタ・シガンダスペイン
50エスター・ヘンセライトドイツ
51イム・ジンヒ韓国
52勝みなみ日本
2024年CMEポイント80位以内
53西郷真央日本
54チェ・ヘジン韓国
55アン・ナリン韓国
56ナタリア・グセバ未確認
57畑岡奈紗日本
58チャーリー・ハルイギリス
59ガブリエラ・ルフェルスオーストラリア
60ルーシー・リーアメリカ
61サラ・シュメルツェルアメリカ
62アリヤ・ジュタヌガーンタイ
63ナンナ・ケルシュツ・マドセンデンマーク
64アンドレア・リーアメリカ
65ジェニー・シン韓国
66アルベイン・バレンズエラスイス
67グレース・キムオーストラリア
68シユー・ジャネット・リン中国
69アルピチャヤ・ユボルタイ
70ミ・ヒャン・リー韓国
71リャン・オトゥールアメリカ
72ギャビー・ロペスメキシコ
73ステファニー・キリアコウオーストラリア
74オースン・キムアメリカ
75渋野日向子日本
76リウ・ルイシン中国
77西村優菜日本
78ペイユン・チェン台湾
79リー・ソミ韓国
80ヒラ・ナヴィードオーストラリア
81ジョージア・ホールイギリス
82ポーラ・レト南アフリカ
83シュ ・ウェイリン台湾
84ウィチャニー・ミーチャイタイ
85ジェマ・ドライバーグスコットランド
86クリステン・ギルマンアメリカ
ロレックスランキングトップ40
87山下美夢有日本
88岩井明愛日本
89イナ・ユン韓国
前年ヨーロッパ・日本・韓国ツアートップ2
90キアラ・タンブルリーニスイス
91マノン・デ・ローイベルギー
アマチュア招待枠
92ロティ・ウード (a)イギリス
93チェイシー・ゴメス (a)アメリカ
94クラリサ・テメロ (a)メキシコ
95ジェニース・ウォン (a)マレーシア
96カーラ・ベルナット・エスクーダー (a)スペイン
97アスタリスク・タリー(a)アメリカ
2025年CMEポイントランキング上位者
98キャシー・ポーターオーストラリア
99リンディ・ダンカンアメリカ
100馬場咲希日本
101ベネデッタ・モレスコイタリア
102吉田優利日本
103ミランダ・ワン中国
104岩井千怜日本
105ジャン・ヤーホイ中国
106ジジ・ストールアメリカ
107エリザベス・ソコルアメリカ
108メアリー・リウ中国
109ジョンウン・リー6韓国
110ジェニー・ベアメリカ
111フリーダ・キンフルトスウェーデン
112ユウ・リウ中国
113キャロライン・マッソドイツ
114ブルック・マシューズアメリカ
115ジン・イェン中国
116シャイアン・ナイトアメリカ
117モルガン・メトロースイス
118デウィ・ウェバーオランダ
119ジョンウン・リー5韓国
120ポーナノン・パトルムタイ
121グルリーン・カウルアメリカ
122エミリー・クリスティン・ペデルセンデンマーク
123チョン・ジウォン韓国
124ヤン・リウ中国
125アディティ・アショクインド
126ムニ・ヘ中国
127ケイト・スミス=ストローアメリカ
128ポーリン・ルーサン=ブシャールフランス
129アレナ・シャープカナダ
130サバンナ・グレワルカナダ
131ウェイウェイ・チャン中国
132キャロライン・イングリスアメリカ

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シェブロン選手権2025 試合結果と試合内容 ※随時更新

第1日

順位選手名(国籍)
1位タイリュー ヤン(中国)
1位タイユ へラン(韓国)
3位キム ヒョージュ(韓国)
10位タイ勝 みなみ(日本)
16位タイ西郷 真央(日本)
22位タイ古江 彩佳(日本)
34位タイ岩井 明愛(日本)
34位タイ岩井 千怜(日本)
61位タイ吉田 優利(日本)
61位タイ渋野 日向子(日本)
61位タイ山下 美夢有(日本)
61位タイ竹田 麗央(日本)
61位タイ畑岡 奈紗(日本)
94位タイ笹生 優花(日本)
94位タイ西村 優菜(日本)
117位タイ馬場 咲希(日本)

【戦評】

◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 初日(24日)◇ザ・クラブatカールトンウッズ(テキサス州)◇6911yd(パー72)

5大メジャーの今季初戦は初日から雷雲接近により中断し、そのまま日没サスペンデッドとなり24人がホールアウトできなかった。ユ・ヘラン(韓国)とリュー・ヤン(中国)が7アンダーの暫定首位で並んだ。

今季1勝のキム・ヒョージュ(韓国)が5アンダー。元世界ランキング1位のアリヤ・ジュタヌガン(タイ)、チェ・ヘジン(韓国)らが4アンダー4位グループにつけた。

ツアーメンバー全13人が出場する日本勢では勝みなみが3アンダー暫定10位と最上位の滑り出し。「(出だし)1番もバーディが獲れそうな距離だったんですけど、入らなくて。その悔しさが連続バーディに出たのかな」と振り返った2番からの3連続バーディでリズムに乗った。

4つのボギーも喫したが、最終18番(パー5)もバーディで締めくくるなどロングホールで取りこぼさず7バーディ。風のジャッジも悩ましい中で「69」にまとめた。前年大会も日本勢最上位の9位でフィニッシュした大会。「ボギーを減らせば、もっと上位に行ける。(午前組の)あしたはもう少し風も収まってくれるかなと思うので、しっかりバーディを重ねていって。ボギーは打っても、少なめで回りたい」と意気込んだ。

西郷真央が2アンダー、古江彩佳が1アンダーと午後組でアンダーパーとしてホールアウト。前週「JMイーグルLA選手権」で1打差2位惜敗の岩井明愛は前半5オーバーから巻き返してイーブンパーでプレー。双子の妹で大会初出場の岩井千怜と同スコアで並んだ。

6回目の出場となる渋野日向子は3バーディ、2ボギー1ダブルボギーで「73」。今季1勝の竹田麗央、ルーキーの山下美夢有、8年連続出場の畑岡奈紗、初出場の吉田優利も同じ1オーバーで終えた。

笹生優花と西村優菜は3オーバー。プロとして初のメジャー挑戦となる馬場咲希は前年覇者で世界ランク1位のネリー・コルダらと並ぶ5オーバーと出遅れた。

第2日 

順位選手名(国籍)
1位リュー ヤン(中国)
2位タイキム ヒョージュ(韓国)
2位タイ西郷 真央(日本)
2位タイリンディ ダンカン(アメリカ)
2位タイサラ シュメルゼル(アメリカ)
32位タイ竹田 麗央(日本)
32位タイ山下 美夢有(日本)
32位タイ古江 彩佳(日本)
32位タイ岩井 千怜(日本)
40位タイ岩井 明愛(日本)
40位タイ渋野 日向子(日本)
45位タイ畑岡 奈紗(日本)
64位タイ勝 みなみ(日本)
64位タイ吉田 優利(日本)
64位タイ西村 優菜(日本)
109位タイ馬場 咲希(日本)
109位タイ笹生 優花(日本)

【戦評】

◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 2日目(25日)◇ザ・クラブatカールトンウッズ(テキサス州)◇6911yd(パー72)

5大メジャーの今季初戦は第1ラウンドの残りと第2ラウンドを行ったが、濃霧の影響で1時間半スタートが遅れて午後8時4分に日没サスペンデッドとなった。

ツアー未勝利の27歳、リュー・ヤン(中国)が通算7アンダーで第1ラウンド終了時の首位をキープしてホールアウト。8番(パー5)で残り170ydから7Iでカップに放り込むアルバトロスを決めた以外は1バーディ(4ボギー)にとどまったが、「72」とパープレーで耐えた。

ツアーメンバー全13人が出場する日本勢では西郷真央が1打差の暫定2位に浮上。16位から6バーディ、2ボギーの「68」で回り、トータル6アンダー。サラ・シュメルツェル、リンディ・ダンカン、今季1勝のキム・ヒョージュ(韓国)と並んだ。

前日の雨によってウェットになったコースではプリファードライが適用された。フェアウェイキープ失敗がわずか2ホールとステディに組み立て、連日のアンダーパーを並べた。「ちょっともったいないロングのボギーがあったが、それ以外はすごくいいプレー。すごく評価できるかなと思う」と納得の表情。2度目の出場だった昨年はカットラインに1打届かず予選落ちを喫したメジャー初戦での優勝争いに向け、「このショットの安定感を残り2日間続けていきながら、パッティングでしっかり決めきれるゴルフをしたい」と話した。

メジャー1勝の古江彩佳ほか、今季1勝の竹田麗央、山下美夢有、岩井千怜のルーキー3人が1アンダー。前週「JMイーグルLA選手権」で1打差2位惜敗の岩井明愛、日没寸前にバーディで締めた渋野日向子は「71」でイーブンパー。8年連続出場の畑岡奈紗は1オーバーで決勝ラウンド進出を確実とした。

初日に日本勢最上位の10位につけた勝みなみは「77」と崩れ、吉田優利と並ぶカットライン上の2オーバー。笹生優花と馬場咲希は6オーバーで予選落ちが確実となった。

西村優菜が3オーバーで、最終9番のプレーを翌日に持ち越した。

◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 3日目(26日)◇ザ・クラブatカールトンウッズ(テキサス州)◇6911yd(パー72)

日没サスペンデッドで順延されていた第2ラウンドの残りが午前7時に再開、同7時55分に完了した。ツアー未勝利の27歳、リュー・ヤン(中国)が通算7アンダーで単独首位。西郷真央ら4人が1打差の6アンダー2位で引き続き行われる第3ラウンドに向かう。

13人の日本勢で唯一第2ラウンドのプレーを持ち越していた西村優菜は最終9番をバーディとして「71」。カットライン上の通算2オーバー64位で決勝ラウンドに滑り込んだ。

1アンダーの32位に竹田麗央、山下美夢有、古江彩佳、岩井千怜。前週の「JMイーグルLA選手権」2位の岩井明愛と、前日「71」で午後8時過ぎにホールアウトした渋野日向子が1オーバー40位。1オーバー45位の畑岡奈紗、西村と同じ2オーバーの勝みなみと吉田優利も決勝ラウンドに進んだ。

前年優勝のネリー・コルダは5オーバーで迎えた2日目に「68」と巻き返し、通算1オーバー45位で予選を通過した。

第3日 

順位選手名(国籍)
1位タイユ へラン(韓国)
1位タイ西郷 真央(日本)
3位リンディ ダンカン(アメリカ)
4位タイサラ シュメルゼル(アメリカ)
4位タイリュー ヤン(中国)
24位タイ竹田 麗央(日本)
31位タイ渋野 日向子(日本)
31位タイ山下 美夢有(日本)
38位タイ岩井 明愛(日本)
38位タイ古江 彩佳(日本)
45位タイ西村 優菜(日本)
51位タイ岩井 千怜(日本)
58位タイ勝 みなみ(日本)
68位タイ畑岡 奈紗(日本)
68位タイ吉田 優利(日本)

【戦評】

◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 3日目(26日)◇ザ・クラブatカールトンウッズ(テキサス州)◇6911yd(パー72)

西郷真央がメジャーで米ツアー初タイトルをつかむ可能性を膨らませて最終日を迎える。通算9アンダーでユ・ヘラン(韓国)とトップに並んだ。

昨季ルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いた23歳は、1打差2位から4バーディ、1ボギーの「69」でプレー。「3日間で風も一番強く吹いていて、なかなか簡単にチャンスにつけられるピンポジでもなかった。一日を通してすごく難しかった」と振り返った中で6番、13番(パー5)と2度のチップインも決めた。「簡単なバーディトライがなかったので、ああやって外から入ってくれて、気持ちを落ち着かせられた」とうなずく。

5大メジャーでは唯一、日本勢が勝っていない大会で引き寄せたビッグチャンス。「どのポジションにいても、自分のやるべきことは変わらない。自分のやるべきことに集中して、全力で頑張りたい」と静かに力を込めた。

リンディ・ダンカンが8アンダー3位。初日から首位を守ってきたリュー・ヤン(中国)は17番(パー3)のダブルボギーで7アンダー4位に後退。同順位にサラ・シュメルツェルが並ぶ。2年前に新人賞を獲得したツアー2勝のユを除き、未勝利の選手がトップ5を占めた。

今季1勝の竹田麗央が1アンダー24位。渋野日向子は1バーディ、1ボギーの「72」でプレー。ルーキーの山下美夢有、ディフェンディングチャンピオンの世界ランキング1位ネリー・コルダらと同じイーブンパー31位からラスト18ホールに臨む。

メジャー1勝の古江彩佳、前週「JMイーグルLA選手権」で1打差2位惜敗の岩井明愛が1オーバー38位。第2ラウンドのプレーを持ち越していた西村優菜は朝イチ9番のバーディで決勝に滑り込んだ。第3ラウンドを「72」でまとめて2オーバー45位。大会初出場の岩井千怜が3オーバー51位。

勝みなみは4オーバー58位。初出場から8大会連続で予選を通過した畑岡奈紗は「77」と崩れて6オーバー68位に後退。カットライン上で進んだ吉田優利も4つ落として同順位にいる。

【“新人王”は「もう終わったこと」 西郷真央がメジャー獲りへ残り18ホール】

◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 3日目(26日)◇ザ・クラブatカールトンウッズ(テキサス州)◇6911yd(パー72)

ボギーをたたいた直後の6番、グリーン右サイドの芝からボールが描く軌道が見えた。「入る気がして、イメージはめっちゃ出ていました」。西郷真央のウェッジでの3打目はスロープを伝ってカップに消えるチップイン。難解なピンポジションが続いたムービングデーのプレーに勢いが出た。

首位に1打差2位から出た最終組での一日も「緊張はまったくしなかった」と淡々とホールを進めた。「この時間に(夕方にかけて)回ると、すごく風も吹いてきて、タイミングによって向きが逆に変わったりするので難しかった」というコンディション。ティショットでフェアウェイをとらえ続け、チャンスをじっくり待つ。

スピンを十分に利かせた8番(パー5)のサードショットを、この日3つ目のバーディに繋げると、13番(パー5)では再びチップインバーディ。手前から転がした第4打が「最後、ひと押しで転がってくれた」と追い風にも助けられ、満面の笑みでガッツポーズした。

4バーディ、1ボギーの「69」。昨年カットラインに1打届かなかった試合で、3日続けてアンダーパーを並べた。通算9アンダーの首位に浮上。「結構タフなピンポジションが多かったんですけど、ショットがそこまで悪くなかった」と納得顔を浮かべる。「チャンスホールで(バーディを)獲れなかったのはもったいなかった。でもボギーをいっぱい打つプレーではなかったので、まずまずかなと思います」と54ホールを終えて冷静に自己評価した。

冷静さを保つ姿に、X上の日本人ファンから「浮足立ったところが一切ない やれると思う」「西郷真央が孤軍奮闘という感じ」「日本から気を送ります」と感服した様子の声が上がっている。

米ツアー1年目の昨季、7回のトップ10を記録して、日本勢では1990年の小林浩美以来となるルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞。奇しくもトップで並び、あすの最終組でぶつかるユ・ヘラン(韓国)は一昨年の新人王だが、西郷は「自分の中ではいったん終わったこと。良い通過点になっていると思いますけど、いま気にすることはないです」と2年目も前を見続けてきた。

日本ツアー通算6勝。米国でまだ勝ったことがない。繰り返してきた悔しい思いがきっと糧になる。「(今週は)初日、2オーバーから耐えて、2アンダー(70)にして上がれたから今があると思う。あしたも辛いシチュエーションになったとしても、自分をしっかりコントロールしてやるべきことに集中したい」。昨年「エビアン選手権」を制した古江彩佳以来、日本人女子史上5人目のメジャー制覇へ。待ちに待った初優勝を最高のタイトルで飾るか。

最終日

順位選手名(国籍)
1位西郷 真央(日本)
2位タイキム ヒョージュ(韓国)
2位タイアリヤ ジュタヌガーン(タイ)
2位タイイン ルオニン(中国)
2位タイリンディ ダンカン(アメリカ)
30位タイ岩井 千怜(日本)
30位タイ古江 彩佳(日本)
30位タイ山下 美夢有(日本)
40位タイ吉田 優利(日本)
44位タイ西村 優菜(日本)
44位タイ岩井 明愛(日本)
44位タイ渋野 日向子(日本)
52位タイ畑岡 奈紗(日本)
59位タイ竹田 麗央(日本)
62位タイ勝 みなみ(日本)

【プレーオフ】

優勝選手名
西郷 真央(日本)
アリヤ ジュタヌガーン(タイ)
キム ヒョージュ(韓国)
イン ルオニン(中国)
リンディ ダンカン(アメリカ)

【戦評】

◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 最終日(27日)◇ザ・クラブatカールトンウッズ(テキサス州)◇6911yd(パー72)

米ツアー参戦2年目の西郷真央が5人プレーオフを制し、日本女子5人目のメジャー制覇で、米ツアー初優勝を飾った。

西郷は最終日を最終組で首位タイからスタート。硬さを増すグリーンと風によりフィールド全体が伸び悩む中、3バーディ、5ボギーの「75」で回り、通算7アンダーでフィニッシュ。トップを1打差で追う最終18番(パー5)で2.5mのバーディパットを沈め、キム・ヒョージュ(韓国)、イン・ルオニン(中国)、アリヤ・ジュタヌガン(タイ)、リンディ・ダンカンとの5人プレーオフに持ち込んだ。

18番で行われたプレーオフ1ホール目はフェアウェイから2オンを狙い、グリーン奥ラフへ。アプローチを1m弱に寄せ、バーディを奪取。他の4人がバーディを奪えず、勝負を決めた。

西郷はグリーンサイドのインタビューで「もう…夢にまで見たメジャー優勝なので今でも信じられないです。本当にうれしいです」と震える声で喜びを語った。ウィニングパットは「手が震えるどころか全身が震えて今もそれが残っていて…」と歓喜の涙を流した。

大会連覇のかかっていた世界ランキング1位のネリー・コルダは通算2アンダー14位。初日117位からの出遅れから3日間アンダーパーを並べてトップ10に迫った。

西郷を除く日本勢10人は上位に食い込めず、岩井千怜は「71」、古江彩佳は「73」、山下美夢有は「74」で通算2オーバー30位。吉田優利は今週初の60台となる「69」で通算3オーバー40位。西村優菜は「74」、岩井明愛は「75」、渋野日向子は「76」で通算4オーバー44位。畑岡奈紗は「71」で通算5オーバー52位、竹田麗央は「79」で通算6オーバー59位、勝みなみは「75」で通算7オーバー62位で終えた。

【シルバーコレクター、“イップス説”乗り越え 西郷真央が日本勢5人目の女子メジャー制覇

◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 最終日(27日)◇ザ・クラブatカールトンウッズ(テキサス州)◇6911yd(パー72)

23歳の西郷真央が日本女子ゴルフ史上5人目のメジャー制覇を成し遂げた。9アンダーの首位タイから3バーディ、5ボギーの「74」で回り、通算7アンダーで5人が並ぶプレーオフへ。1ホール目で唯一バーディを奪って決着をつけ、米女子ツアー初勝利をビッグタイトルで飾った。

米ツアー2勝のユ・ヘラン(韓国)とトップで並んで迎えた最終日。西郷は首位タイのまま折り返した後半にスコアを落とし、追いかける立場に変わったが、1打ビハインドで迎えた最終18番(パー5)で2.5mのバーディパットを決めてガッツポーズ。プレーオフでも1m強のウィニングパットを決めた瞬間、再び力強く右こぶしを握った。

千葉県船橋市出身。ゴルフ好きの父の影響で、5歳でクラブを握った。麗澤高時代に尾崎将司主宰のジャンボ尾崎ゴルフアカデミーの1期生として腕を磨き、3年時には「日本女子アマチュア選手権」で優勝した。

同年、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストに合格し、コロナ禍で統合シーズンとなった2020―21年にデビュー。トップ10入り21回、うち2位を7回記録しながら優勝できなかった。“シルバーコレクター”の汚名を返上したのが翌22年。開幕戦を手始めに5月までに5勝を挙げ、トッププロの階段を上った。

同年の冬には極度の不振に陥り、最終戦では4日間で通算35オーバーの大たたき。1Wショットが制御できない症状から、周囲は「イップス」とささやいた。大スランプを23年シーズン中ごろには乗り越え、11月に日本ツアー6勝目。直後に挑戦した米ツアーの予選会を2位で通過した。新天地での初年度となった昨年は優勝こそなかったが、1990年の小林浩美以来となる日本勢2人目のルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。初タイトルを待ち望んでいた。

日本人選手による女子メジャー制覇は樋口久子(1977年・全米女子プロ)、渋野日向子(2019年・全英女子オープン)、笹生優花(2021&24年・全米女子オープン)、古江彩佳(2024年・エビアン選手権)以来5人目(通算6勝目)。1972年に始まり、83年に前身の「ナビスコ・ダイナ・ショア」としてメジャーに昇格した本大会を制したのは初めてで、日本勢は現存する5つの女子メジャータイトルすべてを制した。

優勝賞金120万ドル(約1億7275万円)を獲得。メジャーで米女子ツアー初勝利を手にしたのは2023年「全米女子オープン」を制したアリセン・コープス以来46人目となった。

シェブロン選手権2025 おすすめ情報一覧

モットーは「信念を持つ」 昨年覇者ネリー・コルダが“+7”から大まくり

<シェブロン選手権 2日目◇25日◇ザ・クラブatカールトン・ウッズ(米テキサス州)◇6911ヤード・パー72>

前年覇者で世界ランキング1位のネリー・コルダ(米国)が意地を見せた。予選通過圏外からの大まくりで暫定46位タイ。決勝進出を確実なものにした。

初日に1バーディ・6ボギーの「77」で117位と大きく出遅れた。ホールアウト後には米メディアのインタビューに、「練習にいかなきゃ。うまく打てていない」と泣きそうな表情で答えていた。

この2日目も前半11番から連続ボギーが先行。トータル7オーバーまで落ちていたが、3メートルのスライスラインを決め、18ホールぶりのバーディから火を吹いた。「17番と18番でバーディを取れたことが後押ししてくれた。粘り強く頑張って、ただ冷静でいることを大事にした」。前半17番から6つのバーディを奪い、6バーディ・2ボギーの「68」でプレー。一気に予選通過ラインを上回った。

「この2日間はアップダウンが激しかった。きょうのモットーは“信念を持つ”。2つのボギーを打った後は、自分に言い聞かせるように繰り返していた」

昨日のホールアウト後には、1時間30分もの時間をパッティングの修正にあてた。そして「なにか違うものが必要だった」と、この日はブレード型からマレット型の『スパイダー ツアーV』にチェンジ。今季ここまで苦しむグリーン上に、変化を加えた。

昨年は4連勝と絶好調で今大会に乗り込み優勝。今季はここまで未勝利なものの、平均スコアは「68.13」で1位につけている。首位と8打差のトータル1オーバー・暫定46位タイだが、メジャー初戦はなにが起きるかわからない。「一打一打を大切にするだけ」とムービングデーの急浮上を目指す。

西郷真央が2位に浮上! パット数は2日間で51(24・27) 強さの秘密は「ゴルフIQの高さ」にある?【米女子メジャー「シェブロン選手権」・2日目】

女子の海外メジャー第1戦「シェブロン選手権」(ザ・クラブ・アット・カールトン・ウッズ・4月24~27日)2日目、西郷真央が6アンダーで2位に浮上。トップのリュー・ヤンとは1打差につけている。(※濃霧の影響で暫定順位)

開催中の海外メジャー第1戦「シェブロン選手権」2日目、西郷真央選手が4アンダーとスコアを伸ばし、首位と1打差の暫定2位につけています。

スコアの内訳は6バーディ2ボギー。14ホール中12ホールでフェアウェイをキープし、18ホール中14ホールでパーオン。270ヤード級の飛距離を誇る選手たちに正確なショットで対抗しています。そしてなんといっても予選ラウンド2日間トータルで51パット(初日24パット、2日目27パット)というパッティングも光ります。

そんな西郷真央選手を「ゴルフIQの極めて高い選手」と評するのが、女子ツアーに詳しい中村修プロです。

「西郷選手は、女子選手としてはやや珍しい、クラブもシャフトも自分で選ぶ選手。そのギアの選び方も非常に上手い。自分にどんな課題があり、どう解決すればいいか。ビジネス用語でいうところのPDCAを回すのが上手な選手という印象です」

そんな西郷真央選手ですが、以前中村プロが話を聞いた際には「パッティングがあんまり得意じゃない」と語っていたそうです。しかし、前述したようにこのメジャー初戦では2日で51パットという驚異的な数字を記録。

1ラウンド30パット前後が平均というなか、「あんまり得意じゃない」とは到底思えない数字を叩き出しています。

「もちろん、パッティングだけでなくショットとパット、さらにアプローチやマネジメントなど総合的に噛み合った結果の数字でしょうが、傾斜が強く、面が分かれているグリーンに対してしっかりと対策できていなければ出せない数字です。パッティング自体も相当良くなっているんだと思いますし、そのことからも課題に真摯に向き合い、自分の頭で考えて最適な方法を選び、解決してきたんだろうなという印象を受けます」(中村プロ)

西郷真央選手といえば、原英莉花選手、先週国内女子ツアーで初優勝を果たした佐久間朱莉選手らと並ぶジャンボ尾崎選手の愛弟子の一人。西郷真央選手の現状はやはりその影響も大きいと中村プロは分析します。

「ジャンボさんご自身が、いわば改善の鬼ですよね。糸巻きボールとパーシモンの時代にいち早くメタルヘッドを導入。ハイティーアップでロースピンのボールを打つなど、解析機などなにもない時代に物理的に正しい方法を工夫によって編み出していました。体作りや、振ることの大切さといった教えに加え、このようにつねに改善を続ける姿勢を、西郷選手は“ジャンボ邸”で学んだのではないでしょうか」(同)

暫定とはいえ、首位と1打差と絶好の位置で週末を迎える西郷選手のほかにも多数の日本勢が予選を通過しています。彼女たちの戦いに、引き続き注目しましょう!

西村優菜が涙の予選通過 持ち越した最終9番でスーパーバーディ

◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 3日目(26日)◇ザ・クラブatカールトンウッズ(テキサス州)◇6911yd(パー72)

朝もやの残る午前7時半前、西村優菜は思わず目に涙を浮かべた。「すごく意味のある一打だった」。日没サスペンデッドにより、持ち越していた第2ラウンドの最終ホールで起死回生のバーディを奪取。予選通過圏外から64位で決勝ラウンドに滑り込んだ。

前日は17ホール目の後半8番(パー5)でバーディを奪って順延になった。通算3オーバーとカットラインに1打足りない状況で、一夜明けた午前7時に再開を迎えた。

残された最終9番は右サイドに池がひろがる難関パー4。朝イチの1Wショットでフェアウェイをとらえると、残り175ydの第2打は7Wでピンそば1m弱につけるスーパーショットとなった。パットを沈め、第2ラウンドを2日がかりで3バーディ、2ボギーの「71」でまとめ、通算2オーバーとした。

午前6時前にコース入りし、夜明け前の練習場では「状態が悪く、あまり良い雰囲気ではなかった」という。「それを忘れて打つしかないと思ってティグラウンドに立ちました。とにかく“自分の一打に集中しなきゃいけない”と思っていた」。ドライビングレンジの最後のショットはいつも1Wと決めている。ただ、この日は9番ホールの2打目を想定して7Wでフェードボールを打った。「練習したショットに近い距離が残ってくれたのはラッキーでした」。わずかな可能性にかけ、準備を怠らなかった。

米ツアー3年目の今季は開幕から不振が続く。前週まで、4日間プレーしたのは予選カットがないアジアシリーズの2試合だけだった。「まだ“神頼み”という感じではあるんですけど、この1ホールに全集中できたのは良かったです」。長いトンネルの先に光が見えた。

レキシー・トンプソン “セミリタイヤ”で変わったこと、変わらないこと

◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 3日目(26日)◇ザ・クラブatカールトンウッズ(テキサス州)◇6911yd(パー72)

レキシー・トンプソンは昨年5月、同年シーズンを最後にフルタイムでのツアー参戦と距離を置く考えを示した。「全米女子オープン」をはじめ節目の場面で涙を流し、あらゆる選手たちから労をねぎらわれたが、今季の出場はこれが4試合目。しかもメジャー初戦の最終日を前に、首位に3打差の6位にいる。

「セミリタイヤ」と言っても、実際のところトンプソンは自宅で練習もトレーニングにも長い時間を割いているという。変わったことと言えば、「休みが必要な時には休もう」という気持ちの芽生え。「試合に来れば、まだ勝ちたいと思うし、競い合うことへの熱は冷めていない。でもライフバランスが取れていることは良いことね。なんにせよ、ハードワークが報われることはうれしい」

初日を1オーバーとしながら、第2ラウンドから「67」「70」をマークして通算6アンダー。ここまで3日間のパーオン率は79.63%(43/54)とフィールド1位を誇る。

2月に30歳になった。かつてラウンド中の精神面の浮き沈みが課題とされた時代が懐かしい。今は家族の存在が頼もしく、キャディバッグを預ける2つ年上の兄、カーティス・トンプソンのラウンド中のジョークが気分よくプレーさせてくれる。「ゴルフのカギは、悪いショットもあると知っておくこと。そこからできるだけ早く立ち直って、良いショットが打てると信じることね」と落ち着きを崩さない。

メジャー優勝は2014年の本大会(当時クラフトナビスコ選手権)で挙げた1つだけ。「勝ちたい気持ちはずっとあり続ける。でもメジャーでの勝利は私にとってずっと特別。あしたもベストを尽くしたい」。11年ぶりのメジャータイトル獲得となれば、もちろんビッグニュースになる。

“引退発表”のレクシー・トンプソン、メジャーV争いへ 畑岡奈紗が語る変わらぬ姿「めっちゃガッデムしている」

2014年大会覇者のレクシー・トンプソン(米国)が、優勝を狙える位置につけている。10位から出た3日目に6バーディ・3ボギーの「69」で回り、首位タイの西郷真央らと3打差の6位に立った。

レクシーにとって、今大会には“因縁”がある。ツアー通算11勝のうち、唯一メジャー優勝が2014年大会。17年大会では、グリーン上のマークから異なる地点でプレーしたことを視聴者から指摘され、4罰打を科されて優勝争いから脱落した。

天国と地獄を味わったこの大会。もし逆転勝利となれば、ツアー史上2番目のメジャーブランク優勝(11年11日)となる。

ところで、こう疑問に思った人もいるかもしれない。『レクシーって引退したんじゃなかったっけ?』。

昨年5月、レクシーは2024シーズン限りで第一線を退くことを電撃発表した。最終戦では“レクシー、さよなら”とファンによるセレモニーも行われた。今年1月には婚約も発表。だが、今季はここまで3試合に出場し、2月の「ファウンダーズカップ」では13位に入った。今年の「全米女子オープン」、「KPMG全米女子プロ」にも参戦する予定で、“レクシー健在”をアピールしている。

「多くの人に話しているように、家にいるときも、練習やトレーニングをたくさんしている。ただ、必要な時に休む余裕ができただけ。試合に出る度に勝ちたいと思うし、競争心もある。でも、生活バランスが取れているのはいいことだし、ハードワークが何らかの形で報われるのは良いこと」

確かに“引退”は明言しておらず、『フルタイムでの参戦をやめて、プレー頻度を減らす』と説明していた。それでも、今季は序盤から積極的に出場し、メジャーでも存在感を示している。ファンにとってはうれしいことだが、“?”が頭に浮かぶ人も少なくないようだ。

先週の「JMイーグルLA選手権」予選ラウンドでは、畑岡奈紗がレクシーと同組で回った。「フルで出るような感じではないと聞いていたけれど、かなり出ているなという印象はありますね(笑)。フィットネス系のことにも携わっていて、飛距離も全然衰えていない。ミスをしたらめっちゃ“ガッデム”(怒って)してる。悔しさは変わらないみたい」。畑岡もレクシーの変わらぬ情熱を感じていた。

「ティショットを打つたびに、いいプレーがしたいというアドレナリンが出て、緊張もする。努力が報われることを見せたいという気持ちもある」と語るレクシー。プレーヤーとしての“魂”は消えていない。

さらに、「プレーできる機会が減ることは承知で発表した。だからこそ、ここでいいプレーができたら最高だし、できなかったら次に進むだけ」。

レクシー自身にとって、“完全引退”までのカウントダウンはすでに始まっている。今大会は、最大にして最後となる優勝のチャンスかもしれない。

西郷真央Vで5大会コンプリート 日本人女子メジャー制覇を振り返る

西郷真央がメジャー初制覇を達成した。首位タイから3バーディ、5ボギーの「74」でプレーし、5人が7アンダー首位で並んだプレーオフを勝ち抜いた。1983年にメジャーに昇格した「シェブロン選手権」の優勝により、日本の女子ゴルフ界には5大メジャーのタイトルすべてがもたらされた。

【樋口久子 1977年「全米女子プロゴルフ選手権」】

1976年に「欧州女子オープン」で日本人選手として初めて米ツアーを制覇。翌年、サウスカロライナ州ベイツリー・ゴルフプランテーションコースで行われた「全米女子プロ」でも男女を通じて初のメジャー覇者になった。

3人が並ぶ首位から出た最終日に「69」で回り、2位に3打差をつけた。当時31歳。久子(ひさこ)から派生したニックネーム、“チャコ・ヒグチ”として一世を風靡した。1996年から2010年1月末まで日本女子プロゴルフ協会会長。現在は顧問を務める。2003年に世界ゴルフ殿堂入り。

【渋野日向子 2019年「AIG全英女子オープン」】

42年ぶり、史上2人目の快挙を遂げたのは当時20歳、2年前にプロになったばかりの渋野日向子。初体験の海外ツアーで、物おじしないプレースタイルとその笑顔で世界をあっと言わせた。

イングランド・ウォーバーンGCでの最終日を首位からスタートし、一時的に後退しながら、最終18番で6mのバーディパットを沈めて「68」をマーク。1打差で後続を振り切った。外国人記者が名付けた「スマイリングシンデレラ」のニックネーム、ラウンドに駄菓子をほおばる「もぐもぐタイム」でも注目。2022年から米女子ツアーに本格参戦した。

【笹生優花 2021年&24年「全米女子オープン」】

プロ2年目、2回目の出場だった21年「全米女子オープン」で笹生優花が海外ツアー初優勝。カリフォルニア州オリンピッククラブで畑岡奈紗とのプレーオフを制した。

19歳11カ月17日での大会制覇は08年の朴仁妃(韓国)と並ぶ最年少。二重国籍のため登録上、母の母国であるフィリピン国籍で優勝した同大会から3年後の昨年6月、今度は父と同じ日本国籍で2回目の“女子ゴルファー世界一”に輝く。2位渋野とのワンツーフィニッシュを決めた。

【古江彩佳 2024年「アムンディ エビアン選手権」】

アマチュア時代に2019年「富士通レディース」で国内女子ツアーを制覇した古江彩佳は2022年から米ツアーに本格参戦。同年7月に「スコットランド女子オープン」で海外初優勝を挙げた。

2年目は未勝利ながら年間ポイントレースで10位にランクイン。3年目の昨季、8回のトップ10入りを引っ提げてフランスでの「アムンディ エビアン選手権」に乗り込んだ。首位に1打差の2位から出た最終日「65」で回り、通算19アンダーで逆転した。

【西郷真央 2025年「シェブロン選手権」】

2019年の「日本女子アマチュア選手権」女王の西郷真央はプロ3年目の2022年に飛躍。日本ツアーで開幕戦を含む年間5勝をマーク。24年に主戦場を米国に移し、1年目にしてトップ10入り7回を決めて、日本人選手として1990年の小林浩美以来、史上2人目のルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

2年目のことし、2月の「ブルーベイLPGA」で5位、4月初旬の「Tモバイル マッチプレー」では日本勢としてただひとりグループリーグを突破して9位。メジャー初戦「シェブロン選手権」は首位タイで最終日を迎え、西郷を含めた7アンダー首位で並んだ5人によるプレーオフへ。18番(パー5)で行われた1ホール目で唯一のバーディを奪って勝利を収め、優勝者の大会恒例となっている“池ダイブ”を決めた。

「世界ランク1位を目指したい」西郷真央がメジャー優勝会見

西郷真央が米女子ツアー参戦2年目で、待望の初優勝をメジャータイトルで飾った。メジャー史上最多5人のプレーオフ。1ホール目でただ一人バーディを奪って、ビッグトーナメントを制した。ホールアウト後の優勝会見で喜びを語った。

―今の気持ちは
夢にまで見たメジャーのタイトルを(米女子ツアー)初優勝で本当に実現できて、うれしいです。昨年(2024年シーズン)優勝争いもして、悔しい思いもした。LPGAのツアータイトルを獲得できて本当にうれしいです。

―優勝して18番ホール脇の池に飛び込んで
ひとりで飛び込むのが恥ずかしかったので、(サポートスタッフ)と一緒に飛び込んでもらいました。ほとんど泳げないので、深くて溺れるかと思いました。

―きょうの最高の一打は
正規の18番ホール、3mのバーディパットを決め切れたのがきょう一番良かった。

―最後まで集中力を保てた要因は
今まで自分が積み重ねてきた練習もそうですし、自分のために動いてくれているチームの気持ちも背負ってずっと戦ってきた。最後は5人と、多い人数のプレーオフになったが、最後まで逃げることなく戦い抜こうという強い気持ちを持ってプレーしていました。

―日本人選手の活躍について
今、日本人がたくさんLPGAツアーに挑戦していて、先輩の中にはメジャータイトルを獲っている方もいて、自分も早く追いつかないといけないなと思った時もありました。それでもやっぱり焦るんじゃなくて、自分のプロセスを大事にして、一つひとつ確実に進んでいこうと思っていた。先輩たちが開いてくれた道でもあるけれど、自分らしくゴルフをしようと思っていました。

―今後について
まだ(シーズン中に)4つのメジャーも残っている。世界ランキングもいずれ1位を目指したいと思っている。今年の残りの試合も全力でプレーしたいと思っています。

―日本人選手のメジャーでの成功について
全員が自分のプレーにとにかく一生懸命で、ゴルフを一生懸命プレーしている姿を先輩たちから学んできた。そういうゴルフに対する思いが(良い)結果につながっていると思います。

―これからのお祝いは
来週も、再来週も試合が続く。本当は気持ちをしっかり切り替えなきゃいけないと思うんですけど、今はうれしさが込み上げて、あんまり何をしようか考えていない(笑)。マネジャーさんにおいしいご飯を作ってもらって休みたいなと思います。

賞金ランクは一気にトップへ 西郷真央は海外メジャー初優勝でいくら稼いだ?

西郷真央が米ツアー参戦2年目での初優勝をメジャーで決めた。大会の賞金総額は昨年の790万ドルから10万ドル増で、大会史上最高額の800万ドル(約11億5000万円)。西郷は昨年大会の優勝者と同額の120万ドル(約1億7230万円)をゲットした。

勝負は5人によるプレーオフで決着し、西郷に敗れたキム・ヒョージュ(韓国)、イン・ルオニン(中国)、アリヤ・ジュタヌガン(タイ)、リンディ・ダンカンの4人は46万2966ドル(約6640万円)を獲得。1ホール目で西郷が奪った唯一のバーディが1億円以上もの差を生んだ。

26位につけていた賞金ランキングは140万929ドルに達して一気にトップへ浮上。昨季29試合で稼いだ161万8202ドル(全体16位)にシーズン序盤で接近した。

西郷に次ぐ日本勢は、10人が並んだ30位タイの古江彩佳、山下美夢有、岩井千怜。それぞれ4万8689ドル(約700万円)を獲得した。

夢をかなえた西郷真央の1ヤード 「最後まで逃げず」メジャーで米ツアー初勝利

フェアウェイの中央で、運命めいたものを感じた。メジャー史上最多5人のプレーオフ1ホール目。18番(パー5)の2打目で、西郷真央の前にはピンまで210ydあまりの距離が残った。「さっきと1ydしか変わらない」。10数分前にバーディをもぎ取った正規の18番と同じ7Wを握る。渾身の一打はやはり同じように、グリーン奥のラフまで到達した。

ギャラリースタンドの前で、無罰の救済も再び受けた。ピンを3mオーバーさせた3打目のアプローチは繰り返さない。「正規の18番の(グリーン)スピードの感触を生かして」ウェッジで転がし、今度はピンそば1mにつけた。

「ほとんど同じようなライから打てた。自分に運が向いていた」。西郷に吹いた風はさらに強くなる。リンディ・ダンカンに続きキム・ヒョージュ(韓国)、イン・ルオニン(中国)、アリヤ・ジュタヌガン(タイ)とバーディトライが次々と外れる。まさかの展開で転がり込んだ絶好のチャンス。全身を貫く震えを感じたまま、ウィニングパットを沈めた。

「夢にまで見たメジャーのタイトル」。その実現は一時、サンデーバックナインで遠のきかけた。スタート時と同じ首位タイのまま折り返した直後の10番でボギー。硬く、速くなったグリーンを攻めあぐね、3パットした11番で2連続ボギーを喫したところから粘り強さを発揮した。「最後まで逃げずに戦い抜く」。12番(パー3)で3mのパーパットをねじ込み悪い流れを断つと、14番でグリーン左から寄せワンパー。終盤の難所を耐えしのいだ。

通算6アンダーで迎えた17番(パー3)、目に入ったリーダーボードで、ジュタヌガンが単独首位から陥落しトップグループに1打差に迫ったことが分かった。「強い気持ちを持って、プレーオフに行く」と誓い、最後は3mのバーディパットを沈めて拳を何度も握った。3バーディ、5ボギーの「74」。懸命な戦いぶりは73ホール目まで続き、日本人史上5人目の女子メジャー制覇を成し遂げた。

通算6勝を挙げた日本ツアーを飛び出し、主戦場を米国に移した昨季はゼロ勝。ルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝きながら、惜敗のシーンばかりが頭に残る。「きょう(のチャンスを)をまた逃していたら、次にチャンスが来てもまた逃していた可能性もあった。勝つ経験によって今後の自信にも繋がる。勝ち切れて良かった」。異国で日々募る、恐怖にも似た焦りにも勝った。

大会恒例の優勝者による18番脇の池へのダイブ。ずぶ濡れの身体を白いガウンが優しく包む。「世界ランキングもいずれ1位を目指したい」。あこがれ続けたビッグタイトルが、もっと大きな夢の実現を後押ししてくれる。

憧れの彼女とPOで… 西郷真央「ジャンボさんに報告を」

メジャー史上最多の5人で争われたプレーオフで、西郷真央は少し感傷に浸っていた。父の影響で5歳でゴルフを始め、中学生時代に「アメリカツアーで戦いたいという気持ちを持ち始めて」本格的に活動を開始。当時、憧れたのが73ホール目で相対したアリヤ・ジュタヌガン。2016年に「全英女子オープン」でタイ人として初めてメジャータイトルを獲得したアジアのレジェンドだ。

米女子ツアーの選手で「最初にリスペクトしたのがアリヤだった。そのアリヤとプレーオフできることも、すごくうれしかった」という。世界屈指のパワーヒッターとして知られる、メジャー通算2勝の元世界ランキング1位。「(試合で)何度か一緒にプレーしたんですけど、ドライバーを使わなくてもオーバードライブされる。本当にカッコイイなと思っていた」という存在に、大舞台で競り勝った。

千葉・麗澤(れいたく)高に入学後、尾崎将司が主宰する「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」に1期生として入門。2019年に「日本女子アマチュア選手権」を制した。「自分の学生時代の基礎を作ったのが、ジャンボ邸での練習」と振り返る。「アメリカでの初優勝がメジャーだとは(尾崎は)まさか思っていないと思う。今でももちろん感謝しています。帰国したら報告に行きたいなと思います」

「シェブロン選手権」は日本ツアーを主戦場としていた2023年に初めて出場。西郷は直前のオフに1Wショットを制御できない症状に悩まされていた。「ティショットにずっと不安を持ちながら、この大会に挑んで予選通過できた(65位)。自信を持って振れるようになったきっかけの大会の一つでもある。そういう大会で優勝することができたのが、すごくうれしい」と不振を乗り越えた実感がいっそう湧いた。

昨年から本格参戦した米ツアーでは、基本的に女性マネジャーと行動をともにする。スポットで現地サポートに協力し、今回の会場には不在だった母の声を、今は聞きたい。「たぶん、泣いて喜んでくれていると思います。結果が良くても、悪くても、いつも私の味方をしてくれたのが両親。本当に感謝の気持ちでいっぱい。優勝することで、いつも支えてくれていることへの恩返しができる。これからもたくさん恩返しできるようにしたいです」と日本の家族に思いを馳せた。

「初優勝がメジャーとは西郷らしいね」ジャンボ尾崎がメジャー制覇の愛弟子・西郷真央を祝福

西郷真央(23=島津製作所)が5人のプレーオフを制し、米ツアー初優勝、日本女子5人目(6度目)のメジャー制覇を飾った。シェブロン選手権では日本人初優勝となる。

師匠で男子ツアー94勝のレジェンド尾崎将司(78)が「海外での初優勝がメジャーとは西郷らしいね。常に準備を怠らない西郷だからいずれ勝利の報告があるとは思っていた。西郷どんメジャー優勝おめでとう」と祝福のコメントを発表した。

西郷は尾崎が立ち上げたジャンボ尾崎ゴルフアカデミーの1期生。麗沢高時代から尾崎の下で腕を磨き、現在も指導を受けている。

女子ゴルフ・西郷真央、メジャー戦で米ツアー初制覇 【一問一答】

西郷真央(23)=島津製作所=が米ツアー初制覇をメジャー戦で飾った。最終ラウンドは74と苦しんだが、通算7アンダーで並んだ5人によるプレーオフ(PO)に突入。1ホール目にバーディーを奪って勝ちきった。日本女子の女子メジャー優勝は、樋口久子、渋野日向子、笹生優花、古江彩佳に次いで5人目(6例目)。5つあるメジャータイトルをすべて制覇した。

一問一答は以下の通り。  

▼最終ラウンドは  

「朝の練習場ではアイアンの調子がすごくよくて、ショットの不安要素はなかった。でも、始めてみると(風が強くて)本当に難しく、パーも取るのも大変だった。最終ホールはバーディーを取ればPOに進める状況まできていたので、強い気持ちでをパットを打った。今週で一番納得のいくストロークをできた」

▼最後まで集中力や体力を保てた

「今まで積み重ねてきた練習や、自分のために動いてくれているチームの気持ちを背負っていた。最後まで逃げずに戦い抜こうと、強い気持ちでプレーした」

▼最後のパット

「他の選手が次々とパットを外し、自分も本当に全身が緊張していて、目の前のボール以外のことを考える余裕がなかった。震える体を落ち着かせながら、カップインを目指して頑張った」

▼米ツアーでは日本選手の活躍が続いている

「今、すごく日本人がたくさん米ツアーに挑戦している。先輩方の中にはメジャータイトルを取っている方もいて、自分も早く追いつかないとと思ったときもあった。焦るのではなくて、自分のプロセスを大事にして、1つひとつ確実に進んでいこうと思っていた」

▼お祝いは

「今はうれしさが込み上げて、何をしようか考えていない。マネジャーさんにおいしいご飯を作ってもらおうかな」

▼師匠のジャンボ尾崎さんには

「アメリカでの初優勝がメジャーだとは、まさか思っていなかったと思う。自分の基礎ができたのは、ジャンボ邸での練習があってのこと。帰国したら報告に行く」 

女子ゴルフ・西郷真央、米ツアー初制覇で賞金ランクトップ浮上 日本ツアーでも年間ポイントランクトップへ

西郷真央(23)=島津製作所=が米ツアー初制覇をメジャー戦で飾った。最終ラウンドは74と苦しんだが、通算7アンダーで並んだ5人によるプレーオフ(PO)に突入。1ホール目にバーディーを奪って勝ちきった。

西郷はこの勝利で今季米ツアー賞金ランクトップに浮上。ポイントランクも4位となる見込みだ。また日本ツアーでも海外メジャーはポイント加算対象のため、次大会終了時点で年間ポイントランクトップに立つことになる。 

初優勝の西郷真央が所属契約する島津製作所は京都市が本社 なぜ千葉県の選手を応援?

ツアー初勝利をメジャー大会で飾った女子ゴルフの西郷真央(23)が所属契約する島津製作所(本社・京都市)は28日、公式サイトで「西郷プロがついにやりました」とし、「ついに米ツアー初優勝をメジャー制覇で達成しました。本当におめでとうございます!」と、祝福のメッセージを掲載した。

同社広報グループ担当者によると、この日は社内外から喜びの声が多く寄せられたという。

千葉県生まれの西郷と、京都市に本社がある同社は21年からスポンサー契約を結び、22年3月には所属契約となった。

京都の地元選手ではなかったが、同担当者は「ご本人のゴルフに取り組むひたむきな姿と、我々も研究開発企業で、技術開発をつきつめていく姿がシンクロし、弊社のカラーにも合いました」と、スポンサーになった経緯を説明した。

この日、全世界に流れたプレーや優勝インタビューの映像では、西郷の帽子にある「SHIMADZU」のロゴが輝いていた。

担当者は「こうやって西郷選手が取り上げられ、我々もうれしいです」と喜んでいる。

分析計測機器、医用機器など幅広い分野で事業展開する精密機器メーカーの島津製作所は、1875年に京都で創業され、今春で150年を迎えた。西郷の快挙で二重の喜びに包まれていた。

西郷真央、開幕時の14本からFW・UT・ウェッジを入れ替えメジャー初V!ミズノのアイアンやパターは不動【勝者のギア】

米国アクネット社からツアーレポートを更新し、契約外にて名をふせて「シェブロン選手権」の勝者を称え、使用ギアを報告。もちろん、勝者とは西郷真央のことで、クラブ契約フリーの西郷は、契約外でタイトリストのクラブを計8本使用してメジャー制覇を成し遂げた。

西郷の今季初戦「ファウンダーズカップ」で14本を撮影した時と、FW2本とUT2本、そしてウェッジ2本がタイトリストの新作に置き換えられている。また、UTの『GT2』はUSTマミヤの『LIN-Qゴールド』(75S)にシャフトも変更されていた。

また、ミズノも選手名をふせてこう祝福。「シェブロン選手権の優勝者の使用アイアンは『JPX 923 FORGED』で、JPXブランドが20周年の節目の年に『JPX FORGED』でメジャー優勝という形になりました」と、元契約プロの偉業を称えていた。

下記が西郷の今季開幕戦時の14本と今大会の使用ギアで、2ヶ月半を経てタイトリストの割合がかなり上がっていた。

【西郷真央のファウンダーズカップ使用ギア】
1W:タイトリスト GT3(10.0°The ATTAS V2 5S)
5,7W:ヤマハRMX VD/F(18,21°The ATTAS V2 6S)
4,5U:ピンG425(22,25°LIN-Q 7S)
6I~PW:ミズノ JPX923FORGED(N.S.PRO 850GH neo S)
48・54・58度:ボーケイSM9(N.S.PRO 950GH S)
PT:オデッセイWHITE HOT OG ROSSIE
BALL:ブリヂストンTOUR B XS

【西郷真央のシェブロン選手権使用ギア】
1W:タイトリストGT3(10.0°The ATTAS V2 5S)
3,7W:タイトリストGT2(15,21°The ATTAS V2 6S)
4,5U:タイトリストGT2(21,24°LIN-Q Gold 75S)
6I~PW:ミズノJPX923 FORGED(N.S.PRO 850GH neo S)
A,S,LW:タイトリストVokey SM10(50.12F/54.10S/58Mプロト)
PT:オデッセイWHITE HOT OG ROSSIE
BALL:ブリヂストンTOUR B XS

1.7億円GETの西郷真央が「アメリカンドリームだ!」 米メジャーの規模にX衝撃…日本女子の賞金一覧

米女子ゴルフのメジャー初戦・シェブロン選手権は4月27日(日本時間28日)、米テキサス州のカールトンウッズ・クラブ(6911ヤード、パー72)で最終日を行った。首位から出た23歳の西郷真央(島津製作所)は、通算7アンダーで並んだ5人のプレーオフに突入。1ホール目で優勝を決めた。さらに、日本のファンは西郷がつかんだ120万ドル(約1億7280万円)という優勝賞金の高さに驚いている。

米誌「スポーツ・イラストレイテッド」が、今大会で各選手が得た賞金を詳細に伝えている。優勝した西郷は120万ドル(約1億7280万円)を得た。

これに次ぐ日本人選手は、2オーバーで30位の岩井千怜、古江彩佳、山下美夢有でそれぞれ5万3592ドル(約772万円)、3オーバーで40位の吉田優利も3万9940ドル(約575万円)を得ている。

以下、44位の西村優菜、岩井明愛、渋野日向子が3万2195ドル(約463万円)、52位の畑岡奈紗が2万4860ドル(約358万円)、59位の竹田麗央が2万516ドル(約295万円)、62位の勝みなみが1万8747ドル(270万円)と続く。

日本のファンからはX上に「メジャー初優勝!凄い!優勝賞金も凄い!」「アメリカンドリームだ!」「優勝賞金1億7000万。やば」「賞金もすげぇ 1億7000万…?」と驚きの言葉が並んだ。