ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップの視聴方法!テレビ放送、や配信サービス、日程、出場選手を解説!
5月8日(木)~5月11日(日)の日程で国内メジャー初戦「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」が開催されます。ワールドレディスの名称のとおり、世界に門戸を開いた大会として定着、アニカソレンスタムやカリーウェッブなどのレジェンドが歴代優勝者に名前を連ねるトーナメントです。
2024年大会は当時15歳、韓国のアマチュア選手だったイヒョソンが7打差の大逆転劇を演じてJLPGAツアーの最年少優勝記録を塗り替えました。
2025年大会にはJLPGAのツアープロとなったイヒョソン始め昨年2位の佐久間朱莉など総勢120名が参戦。熱戦の火ぶたが切って落とされます。
ここではワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップのテレビ放送や配信サービスなどの視聴方法や日程、出場選手を解説します
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1973年に第1回大会が開催された歴史あるトーナメントです。2025年大会で52回目を迎えます。2008年からメジャーに昇格、レキシー・トンプソンやコ・ジンヨンなど海外からの強豪選手も参戦して白熱の優勝争いを繰り広げました。
2023年大会は吉田優利が優勝。翌年からアメリカツアー参戦を決めたのを始め、2022年山下美夢有、2021年西村優菜、2019年渋野日向子と直近の優勝者は全て世界に羽ばたいています。
| 開催日程 | 2025年5月8日(木)~5月11日(日) |
| 開催場所 | 茨城ゴルフ倶楽部 東コース 6,675Yards Par72 |
| 賞金総額 | 12,000万円 |
| 優勝賞金 | 2,400万円 |
| 優勝メルセデスポイント | 400ポイント |
| 放送・配信サービス | 日本テレビ系列・地上波・日テレジータス・U-NEXT |
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ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップは、以下の放送や配信サービスで視聴できます。
| 日程 | 地上波 | CS | インターネット |
|---|---|---|---|
| 5月8日(木) | – | 日テレジータス 16:00~18:15(LIVE) | U-NEXT 7:00~18:00(LIVE) |
| 5月9日(金) | – | 日テレジータス 11:15~18:15(LIVE) | U-NEXT 7:00~18:00(LIVE) |
| 5月10日(土) | 日本テレビ系 15:00~16:25(LIVE) | 日テレジータス 9:30~15:00(LIVE)/23:30~25:00(録画) | U-NEXT 9:30~16:30(LIVE) |
| 5月11日(日) | 日本テレビ系 15:00~16:25(録画) | 日テレジータス 7:30~12:15(LIVE)/ 23:00~24:30 (録画) | U-NEXT 7:30~14:45(LIVE) ※表彰式終了まで |
※放送・配信予定は変更になる場合がございます。
※最終日のみ競技途中で放送終了した場合は大会ホームページでリレー配信
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| プラン | 月額料金(税込) | プラン内容 |
|---|---|---|
| スカパー!基本プラン | 4,389円 (3,960円+基本料金429円) | 11ジャンル50チャンネルが見放題のプラン |
| 日テレジータス+日テレプラス +日テレNEWS24 | 1,529円 (1,100円+基本料金429円) | 日テレジータス、日テレプラス、 日テレNEWS24の3つが視聴できる |
| スカパー!セレクト5 | 2,409円 (1,980円+基本料金429円) | 48chの中からお好きな5chを選べる |
| スカパー!セレクト10 | 3,289円 (2,860円+基本料金429円) | 48chの中からお好きな10chを選べる |
日本テレビ系
日本テレビ系地上波は決勝2日間の放送となります。
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注目選手をピックアップしました。優勝争いに加われるかお楽しみに。
佐久間 朱莉
2002年12月生まれ埼玉県出身。2021年に実施された2020年度プロテストにトップ通過を果たした逸材です。ジャンボ軍団の一員として直ぐの優勝を期待されましたが、同郷で同学年の岩井ツインズの陰に隠れる形でなかなか実力を発揮できませんでした。
2024年の本大会では初日単独首位から、2日目2位タイ、3日目3位タイと伸ばしきれず、首位と4打差3位タイで優勝を狙った最終日はトップは捉えたものの、はるか下位から追い上げたアマチュアのイ ヒョソンに逆転されて2位に甘んじています。
初優勝は2025年の「KKT杯バンテリンレディスオープン」。初優勝からのプレッシャーにも開放され、何とかリベンジを果たしたいところです。
畑岡 奈紗
1999年1月生まれ茨城県出身。黄金世代のリーダー格です。高校生で2016年の日本女子オープンに優勝して翌年からUSLPGAツアーに専念。以降USLPGAツアーで6勝、JLPGAツアーで4勝を挙げています(2018年TOTOジャパンクラシックはUSから出場)。
地元茨城県で開催される本大会には2018年以来2度目の出場です。前回は16位タイで終わりましたが、アメリカの試合をスキップしてまで出場を決めたからには、2022年4月から間が空いた優勝を目指します。
中村 心
2005年10月生まれ山口県出身。2024年のプロテストに合格したばかりのルーキーです。2025年QTランキングは74位とステップ・アップ・ツアーが主戦場になります。しかし、主催者推薦で出場した「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」では3人でのプレーオフに進出。優勝はできませんでしたが潜在能力は十分に示しました。
本大会には予選会を勝ち抜いての出場になります。2019年渋野日向子が本大会で初優勝を飾り全英女子オープンを制覇。世界へと羽ばたくきかっけとなったように、飛躍へのきっかけとなる初優勝はできるのでしょうか。
ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップに対する基本的な質問を纏めてみました。
前年の優勝者は?
2024年大会は韓国のアマチュア選手イ ヒョソンが優勝を飾りました。最終日のスタートは首位が10アンダーで韓国のイ イェウォン、2位に7アンダーで日本の女王山下美夢有、3位タイに6アンダーで森田遥が最終組。
韓国女子アマチュアゴルフ選手権を制して出場権を得たイ ヒョソンは首位と7打差10位タイで3組前からのスタートでした。午前中首位のイ イェウォンが1つ落とすと上位のスコアは膠着。午前中2打、午後も18番のイーグル含め3打伸ばしたイ ヒョソンが7打差の大逆転で優勝を飾りました。
7打差の大逆転劇は史上初の快挙。15歳176日の優勝は勝みなみの15歳293日を更新する最年少優勝記録となりました。
決勝進出するには?
ワールドレディースチャンピオンシップサロンパスカップは総勢120名が出場します。1日目と2日目が予選ラウンドで2日目終了時点で60位タイまでが決勝に進出できます。
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主な出場資格
- 前年度12月31日時点のロレックスランキング上位50位までの者
- 前年度USLPGAポイントランキング上位5位までの者
- 前年度LET(ヨーロッパツアー)ポイントランキング上位2位までの者
- 前年度KLPGA (韓国ツアー)ポイントランキング第1位の者
- 本大会の過去3年間の優勝者
- 日本女子プロゴルフ選手権大会の3年間の優勝者
- JLPGAツアーチャンピオンシップの3年間の優勝者
- 日本女子オープンゴルフ選手権の3年間の優勝者
- JLPGAツアーシード選手
- 当該年度JLPGAツアー優勝者
- 前年度JLPGAツアーの競技終了時点のメルセデス・ランキング51位から55位の者
- 前年度JLPGAステップ・アップ・ツアー賞金ランキング上位2位までの者
- 前年度日本・全米・韓国女子アマチュアゴルフ選手権優勝者
- QTランキングリスト上位者
- 予選通過者
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ワールドレディースチャンピオンシップサロンパスカップ2025年出場予定者
| 前年末のロレックスランキング上位50位までの者 | |||
| 4名 | 申 ジエ | 畑岡 奈紗 | 小祝 さくら |
| パク ヒョンギョン | |||
| 本大会の過去3年間の優勝者 | |||
| 1名 | イ ヒョソン | ||
| 日本女子プロゴルフ選手権大会の過去3年間の優勝者 | |||
| 2名 | 神谷 そら | 川﨑 春花 | |
| JLPGAツアーチャンピオンシップの過去3年間の優勝者 | |||
| 1名 | 桑木 志帆 | ||
| 前年度メルセデスランキング上位50位までの者 | |||
| 38名 | 青木 瀬令奈 | 金澤 志奈 | 野澤 真央 |
| 穴井 詩 | 川岸 史果 | 蛭田 みな美 | |
| 阿部 未悠 | 河本 結 | 藤田 さいき | |
| 天本 ハルカ | 小林 光希 | ペ ソンウ | |
| 新垣 比菜 | 木村 彩子 | 堀 琴音 | |
| イ ミニョン | 小林 夢果 | 森田 遥 | |
| ウー チャイェン | 佐久間 朱莉 | 安田 祐香 | |
| 臼井 麗香 | 櫻井 心那 | 山内 日菜子 | |
| 内田 ことこ | ささき しょうこ | 脇元 華 | |
| 大里 桃子 | 全 美貞 | 吉本 ひかる | |
| 岡山 絵里 | 鈴木 愛 | 渡邉 彩香 | |
| 尾関 彩美悠 | 高橋 彩華 | リ ハナ | |
| 柏原 明日架 | 鶴岡 果恋 | ||
| 前年度JLPGAツアー優勝者 | |||
| 1名 | 佐藤 心結 | ||
| JLPGAツアーで30勝したもの | |||
| 1名 | 不動 裕理 | ||
| 公式競技で優勝した者 | |||
| 1名 | 永峰 咲希 | ||
| 東京オリンピック銀メダリスト | |||
| 1名 | 稲見 萌寧 | ||
| 当該年度JLPGAツアー優勝者 | |||
| 2名 | 工藤 遥加 | 菅沼 菜々 | |
| 前年度ステップ・アップ・ツアー賞金ランキング上位2名 | |||
| 2名 | 権藤 可恋 | 木下 彩 | |
| 前年度メルセデスランキング51位~55位の者 | |||
| 3名 | 木戸 愛 | 仁井 優花 | 笠 りつ子 |
| 前年度日本女子アマチュアゴルフ選手権優勝者 | |||
| 1名 | @鳥居 さくら | ||
| 前年度韓国女子アマチュアゴルフ選手権優勝者 | |||
| 1名 | @オ スミン | ||
| 予選通過者 | |||
| 2名 | 桑山 紗月 | 中村 心 | |
| QTランキングリスト上位者 | |||
| 59名 | 永井 花奈 | 小野 祐夢 | 池ヶ谷 瑠菜 |
| 森井 あやめ | 髙野 愛姫 | 種子田 香夏 | |
| 篠崎 愛 | 三ヶ島 かな | 上野 菜々子 | |
| サイ ペイイン | 清本 美波 | 林 菜乃子 | |
| 小滝 水音 | 香妻 琴乃 | 稲垣 那奈子 | |
| 永田 加奈恵 | 工藤 優海 | 吉澤 柚月 | |
| 吉本 ここね | 横峯 さくら | 金田 久美子 | |
| 政田 夢乃 | 葭葉 ルミ | 奥山 純菜 | |
| 髙久 みなみ | 仲村 果乃 | 宮田 成華 | |
| 辻 梨恵 | 沖 せいら | 都 玲華 | |
| 岸部 桃子 | 後藤 未有 | 寺岡 沙弥香 | |
| 大出 瑞月 | 泉田 琴菜 | 保坂 真由 | |
| 徳永 歩 | 藤田 かれん | 村田 理沙 | |
| 安田 彩乃 | 奥山 友梨 | 酒井 美紀 | |
| セキ ユウティン | 吉田 鈴 | 與語 優奈 | |
| 下川 めぐみ | 荒木 優奈 | 前田 陽子 | |
| 入谷 響 | 石川 明日香 | 仲宗根 澄香 | |
| 山城 奈々 | 山路 晶 | 髙木 優奈 | |
| 菅 楓華 | 篠原 まりあ | 高橋 しずく | |
| 永嶋 花音 | 手束 雅 | ||
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【最終成績】
| 順位 | 選手名(国籍) | スコア |
|---|---|---|
| 1位 | 申 ジエ(韓国) | ー7 |
| 2位 | 藤田 さいき(日本) | ー7 |
| 3位 | 葭葉 ルミ(日本) | ー6 |
| 4位 | イ ミニョン(韓国) | ー5 |
| 5位 | 全 美貞(韓国) | ー4 |
【プレーオフ】
| 勝敗 | 選手名(国籍) |
|---|---|
| 〇 | 申 ジエ(韓国) |
| ✕ | 藤田 さいき(日本) |
【戦評】
申ジエ(韓国)が2018年「LPGAツアー選手権リコーカップ」以来となる国内メジャー通算5勝目を挙げた。2打差2位から1ボギー「73」で回った。通算7アンダーで並んだ藤田さいきとのプレーオフを1ホール目(18番パ-5)で制した。
ツアーでは23年「アース・モンダミンカップ」以来の通算29勝目(米ツアーメンバー等の資格による2勝を含むと通算31勝目)となり、永久シード(30勝)獲得へ“王手”をかけた。
優勝賞金2400万円も獲得。生涯獲得賞金は14億715万8071円となり、14億円突破はツアー史上初の快挙となった。さらに37歳13日での勝利は2013年覇者の茂木宏美(36歳17日)を上回り、大会がメジャーに昇格した08年以降では最年長優勝だった。
優勝インタビューでは「きょうは母の日で本当に頑張りました。プロゴルファーになって20周年ですが、毎年多くの後輩が成長します。周りの選手たちと頑張っていきます」と話した。
単独首位から出た藤田さいきは体調不良の中、正規のホールを2バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「75」でプレー。10年「日本女子プロ選手権」以来15年ぶりのメジャータイトルを逃した。
通算6アンダー3位にレギュラー1勝の葭葉ルミ。通算5アンダー4位に同7勝のイ・ミニョン(韓国)。同25勝の全美貞(韓国)が通算4アンダー5位で続いた。
ルーキーで19歳の荒木優奈が「69」で回り、下部4勝の山城奈々と並ぶ通算3アンダー6位。昨季韓国ツアー賞金ランク2位のパク・ヒョンギョン(韓国)は「70」で、ルーキーの都玲華、セキ・ユウティン(中国)とともに通算2アンダー8位に並んだ。
畑岡奈紗は3バーディ、5ボギー「74」でプレーし、通算1アンダー11位。今季1勝の安田祐香と佐久間朱莉、国内11勝の小祝さくららと並び、7年ぶりに参戦した地元大会を終えた。
前週優勝の菅沼菜々は通算2オーバー24位、前年覇者のイ・ヒョソン(韓国)は通算3オーバー29位だった。
藤田さいきは惜敗後に救急車で搬送 体調不良で“満身創痍”も4日間戦い抜く
体調不良の藤田さいきがプレーオフ後に救急車で病院に搬送された。軽い熱中症と診断された。
正規18ホールを終えて通算7アンダーで並んだ申ジエ(韓国)とのプレーオフは1ホール目で敗退。勝者をたたえ、グリーンサイドで見守った後輩プロらとハグをかわした後は関係者に背負われて引き揚げ、そのままカートに乗せられてクラブハウスに向かっていた。
前週、右手首を痛めて途中棄権したタイミングと前後して体調も崩した。一時39℃ほどまで上がった熱は、いったん収まりそうになって、2日目に再び悪化。オンラインで医師の診察を受け、処方された薬を服用しながら戦っていることを明かしていた。
単独首位から「75」とスコアを落とした正規のラウンド中からせき込むシーンが目立ち、プレーオフの18番ティにカートで向かう際も氷のうを頭に乗せるなど、満身創痍の状態だった。
2010年「日本女子プロ選手権」以来15年ぶりのメジャータイトルには惜しくも届かなかったが、不屈の39歳は最後までたくましく戦い抜いた。
体調不良と熱中症「気力でしかなかった」 藤田さいきは胸打つ激闘も涙で陳謝
プレーオフに敗れ、グリーンサイドで見守っていた青木瀬令奈とハグを交わすと、藤田さいきの目から涙があふれた。「若干記憶がないので何とも言えないんですけど、『終わった…』っていう安心感ですかね。みんなが待っていてくれて、無事に帰ってこられたっていう…」。体調不良を抱え、記憶があいまいになるほどギリギリの状態。優勝争いの計19ホールを戦い抜けたことが奇跡的だった。
3日目のプレー後も体調は上向かず、まだ熱も引いていない状態でのスタート。単独首位から出るも、2番(パー3)でボギーが先行した。渡り歩いた3番は4オン2パットのダブルボギー。早々にトップの座を明け渡したが、5番でベタピンのバーディ。後半13番(パー3)でも2個目を奪い、メジャー仕様のハードセッティングに「75」とスコアを落としながら必死の粘りでプレーオフに持ち込んだ。
プレーオフの18番(パー5)はフェアウェイからレイアップしたセカンドを左ラフに入れるミス。グリーン奥にこぼした後、チップインを狙った一打もカップに届かなかった。「何なら、気力でしかやってなかった。(首位にいる)私が辞めるわけにもいかないですし、ジエちゃんといい勝負ができて自分でも頑張ったなと思う。本当に素晴らしい優勝だったと思います」と3学年下のチャンピオンをたたえた。
ホールアウト後は自力で歩くこともままならず、病院へ救急搬送された。「気管をやられてしまった」と話し、軽度の熱中症とも診断された。インフルエンザなど各種検査は陰性だったという。
病院から身体を引きずってコースに戻り、取材に応じた39歳。本人は「もっとちゃんと、ジエちゃんをたたえて、『おめでとう』と言いたかった。ご迷惑をおかけして、同伴競技者の方にも申し訳ない気持ちでいっぱいです」と声を震わせて頭を下げたが、胸を打つ激闘だった。
申ジエ「一緒に戦っている感じで、勇気をもらった」 死闘演じた藤田さいきへの思い
7年ぶりとなる国内メジャー通算5勝目にも、申ジエ(韓国)のガッツポーズはラウンド中のどんなシーンよりも控えめだった。すぐにプレーオフを含めて19ホールをともに戦い抜いた藤田さいきに向き直ってハグを交わす。プレーオフの18番(パー5)がこの日唯一のバーディというタフな1日。競い合った相手の存在があるから、心折れずに戦い抜けた。
百戦錬磨の37歳をして、メジャーは「コースとともに、自分との闘いが一番ある試合」だという。孤独で苦しい舞台。それでも、体調不良を抱える藤田が2番(パー3)からボギー→ダブルボギーと2ホールで3つスコアを落としても、5番でベタピンのバーディを奪い返す精神力に舌を巻いた。「藤田さんが棄権することなく、諦めずに目いっぱい頑張る姿に心を打たれた。一人じゃなく、一緒に戦っている感じで、私も勇気をもらいました」と最大限の敬意を表する。
バーディなし、1ボギーだった正規18ホールも元世界ランキング1位のスキルをこれでもかとつぎ込んだラウンド。ガードバンカーからギリギリを狙って傾斜で巧みに寄せた4番、砲台グリーン右サイドからのロブショットと3mのパーパットでしのいだ5番などディフェンスで見せ場を作れるのは技術があってこそといえる。
我慢を重ね、最後はスーパーショットで決めた。正規ラウンドは2オンを狙った18番(パー5)で、プレーオフは3打目勝負に切り替えた。硬いグリーンの奥の段に切られたピンまでしっかり突っ込みつつ、スピンコントロールも完ぺきだった54度のウェッジショットは紛れもなくハイライトだが、本人はむしろ狙い通りに75ydを残した4UTのセカンドに胸を張る。「2打目が良かったから、チャンスを作れた」。極限の状況でプラン通りの2打をつなげた。
37歳13日での大会最年長優勝、初の東西両コース制覇、ツアー第1号となる生涯獲得賞金14億円突破…。記録ずくめのタイトルで昨季から続いた国内での未勝利に終止符を打ち、ツアーメンバーとして通算29勝目。永久シード(30勝)獲得に王手をかけた。これまで目の前の1勝に集中することを強調し、迫る偉業への意識はないことを繰り返してきた。いよいよとなったカウントダウンで、心境に変化はあるのか。「次の1勝も、変わらないと思います」。即答できるブレないメンタリティ。長きにわたって第一線で戦い続けられる秘訣がのぞいた。
ラスト2ホールでパターの握りを変更 畑岡奈紗「週末はホントに情けないプレー」
上がり2連続バーディの締めくくりは、畑岡奈紗の意地とともに現状のもどかしさが見え隠れした。アイアンショットを左サイドのピンに絡めた17番(パー3)、2オンに成功した18番(パー5)といずれも短い距離のバーディパットだけ本来のクロスハンドから順手に変更して打った。
3打目のウェッジショットでチャンスメークした15番(パー5)、3mほどのスライスラインをクロスハンドでストロークした際に動きが気になったという。18番の長いイーグルトライはクロスハンドのまま打っており、課題とするショートパットへの意識がにじむ。「どれが一番スムーズに行くか。試合にならないとそういうもの(フィーリングの違和感)っていうのは、なかなか出てこない。練習量だけではどうにもならないなっていう風には感じているので、何かいいきっかけが見つかれば」。順手で2つ決めきった後も表情は晴れない。
3日目のプレー後、この日の朝とドライビングレンジでバックスイングからダウンスイングにかけての動きを入念に確かめる場面があり、「きのうから(クラブが)フラットに入ることが多くて、フェースローテーションが入って(左右)両方のミスが出ていた」。今季安定していたショットの状態にも勝負どころで一抹の不安を抱えていた。
西コース開催だった2018年(16位)以来7年ぶりに地元開催のメジャーにスポット参戦。首位と2打差5位で迎えた決勝ラウンド2日間で「73」「74」とオーバーパーが並んで通算1アンダー11位で終えた。4月中旬の米ツアー「JMイーグルLA選手権」からこれが4連戦目。茨城のギャラリーの前で4日間奮闘しても、「特に週末はホントに情けないプレー。これだけたくさん応援していただいたのに申し訳ない」と自己評価はシビアだった。
「この悔しさを糧に、またリベンジできたら」と話したように、今後の状況次第で9月に茨城の大洗GCで行われる「ソニー日本女子プロ選手権」への出場も考えている。まずは米国に戻り、キャリアにおける大目標のメジャー第2戦「全米女子オープン」(29日~/ウィスコンシン州エリンヒルズ)に臨む。「強い気持ちを持って、自分を信じてやっていくしかない」と自らに言い聞かせた。
救急車で搬送の藤田さいき「治りかけていたんですけど…無理してこじらせてしまった」/一問一答
2位の藤田さいき(39=JBS)が、ラウンド後に体調不良のため救急車で搬送された。検査後に会場に戻り、取材に応じた。
主な一問一答は以下の通り。
-体調は
「大丈夫です。先週の土曜日から熱が出て、治りかけていたんですけど、やっぱり試合で結構無理をしていた部分があったので、それでとこじらせてしまった感じ。今、病院の方で全部コロナとかインフルエンザの検査もして、全部陰性で。ちょっと気管をやられちゃっているのと、今日に関しては体調が悪かったら上に、ちょっと熱中症になったらしくて」
-せきこむ場面もありました
「そうですね、でも今日は割と良かったんです。せきも引いてましたし。けど、ちょっとしたきっかけで止まらなくなってしまって。同伴競技者の方…(申)ジエちゃんにしても、山城(奈々)ちゃんにしても、せきとか迷惑をおかけしたのが申し訳ないなという気持ちでいっぱいです」
-昨夜の体調は
「帰ってからもそんなに良くなくて。朝もまだちょっと熱があって。まだ、これが何だったのかは分からないんですけど、かなり無理はしていたので。正直、コロナとかインフルエンザじゃなくて良かったというのはありますね。皆さんにご迷惑をおかけしてしまうので」
-やりきったところはあるか
「そうですね。やり切ったと思います。若干、プレーオフの記憶が薄らいでいるので、なんとも言えないんですけど。ただ、本当にジエちゃんのバーディーパットは覚えていて。本当に素晴らしいプレーだったので、ジエちゃんをたたえたいです」
-申ジエさんは藤田さんに勇気をもらったと言っていた
「ジエちゃんと良い勝負ができて、自分でも頑張ったなと思いますし。本当に目の前でジエちゃんのすごく良いゴルフを見せてもらってたので、素晴らしい勝者、優勝者だなと思います」
-プレーオフ後に、青木瀬令奈さんの顔を見て涙があふれた時は
「プレーオフもそうだったんですけども、それよりも終わったっていう安心感で。みんなが待っててくれていて、終わったぐらいからの若干記憶がないので、ちょっとなんとも言えないんですけど。終わったって、無事に帰ってこられたと」
-この体調で戦い続けた理由は
「メジャーでしたし、今日に限ってはジエちゃんと優勝争いができていましたし。単純にゴルフが好きなので…本当に迷惑をおかけして申し訳ない。もっとちゃんとジエちゃんをたたえて、おめでとうとか、ちゃんとやりたかったんですけど…。本当に最後、こんな結果になってしまって、今は申し訳ない気持ちでいっぱいです」
宮里藍さんが大会総括 「すごい試合だった。年の近い2人があれだけ頑張ってくれて、とっても刺激に」
今大会特別協賛の久光製薬とスポンサー契約を結ぶ宮里藍さんが、今季のメジャー初戦を総括した。37歳の申ジエ(韓国)が39歳の藤田さいき(JBS)とのプレーオフ(PO)を制し優勝。「すごい試合だったなと思います。同世代の藤田さいきも体調が悪い中で、最後までちょっとひやひやしながら見てたんですけど、力を振り絞って頑張ってました。ジエも本当に昔から知っている、一緒に戦ってきた仲間の1人なので、本当に底力を見せてくれた。年の近い2人があれだけ頑張ってくれて、とっても刺激になりました」と振り返った。
18番パー5出行われたPOは申が3打目をピンそばにピタリとつけ、勝負を決めた。「最終ラウンドはノーバーディーで、結構フラストレーションが溜まる状況だったと思うんですけど、プレーオフになった時にぐっと集中力を上げてチャンスをつかんだので、そこはさすがの一言」と勝者をたたえた。
今大会は連日14フィート以上のグリーンスピードが記録された。ラフも深く、タフなコンディションの4日間となった。「ここの茨城GCさんはすごく難しいですし、特に東コースは飛距離のある選手が有利かなと思いきや、今年に関してはとてもバランスのいいコースセッティング。最後は経験が勝ったのかなという感じもしてますし、そこは見ていて面白かったです」と印象を語った。
すでにサイン待ちは“超・長蛇の列 ”! 『キューティフル』パク・ヒョンギョンの日本参戦は「韓国で目標を達成してから」
韓国ツアー通算7勝(メジャー2勝)を誇り、母国ではキューティとビューティフルを合わせた“キューティフル”の愛称で親しまれているパク・ヒョンギョンが、日本初参戦となったメジャー大会でトップ10(トータル2アンダー・8位タイ)入りを果たした。
「(4日間を)アンダーパーで終えたかったので、それができて、いい感覚のまま韓国に戻れます」。トータル1アンダーで迎えた最終18番では、残り240ヤードから3番ウッドで放ったショットを「パーフェクト」と自画自賛。40センチのパットを決めバーディ締めと、まさに今後につながるプレーで4日間を終えた。
ホールアウト時点ではトップ10が確定しておらず、「押し出されないようお祈りします」と手を合わせるジェスチャーをしておどけたが、その願いが届いた。最終日も14.5フィートという超高速グリーンに設定。この速いグリーンがそのまま日本ツアーの印象にもなったというが、「いい感覚だった」というショット力で、着実にスコアメークした。
ラウンド後は、サインを待つ100人以上のギャラリーが長蛇の列を作る人気ぶり。「日本のギャラリー文化はとても素晴らしい」という感激の4日間だった。開幕前には、今後の選択肢に日本ツアー参戦があることも示唆していたが、改めて「私はいつ来てもいい」と意欲的。ただ、それは「韓国での目標を達成してから」。昨年2位だった母国ツアーの年間女王レースで1位になったら、というのが条件だ。それでも世界ランクで出場権が得られる9月の「ソニー 日本女子プロ選手権」での再来日も視野に入れている。
ここからは主戦場に戻り、さっそく14日(水)から前年覇者としてマッチプレー大会に出場する。日本ツアーだけでなく、今後は7月の海外メジャー「アムンディ・エビアン選手権」など、積極的に海外の試合にもエントリーしていく。
「日本のファンの方もたくさんついてくれたことに驚きました。いただいたお菓子もおいしかった。東京バナナとか」。母国では「12~13社」のスポンサーがつく人気者は、茨城でもすっかり注目選手のひとりになった。「日本はどこに行ってもご飯がおいしい。帰りは成田空港近くでうな重を食べるって決めてるんです」。そう言うと、最後はニッコリとほほ笑み、多くのファンが待つサインの列へと向かっていった。
➡パク・ヒョンギョンさんの公式インスタはこちら
自国メジャー相当のポイント加算 韓国ツアー規定変更が強豪スポット参戦の後押しに?
◇国内女子メジャー◇ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 初日(8日)◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース◇6675yd(パー72)◇
日本ツアー初参戦のパク・ヒョンギョンが、韓国ツアー通算7勝の実力をいきなり見せつけた。4バーディ、1ボギーの3アンダー「69」で回り、ホールアウト時点で首位と1打差の好スタート。韓国のファンからは「キューティー」と「ビューティフル」を合わせて「キューティフル」のニックネームで愛される25歳は「結構緊張していましたが、自分自身に100点満点をあげたい」とほほ笑んだ。
けれん味のないスイング、高いショット精度は前評判通り。パッティングでも見せ場を作った。開幕2日前にまとまった雨が降ってかなりソフトになったとはいえ、しっかりスピードは出ているグリーン上。2番(パー3)で12m、最終9番(パー5)も7mと長い距離を流し込むバーディを決めた。
予選同組で同年代の安田祐香とラウンド中に英語のトークで距離を縮め、「トモダチ」とニッコリ。プレーの合間に好んで食べるという干し芋をおすそ分けし、日本語と韓国語を教え合いながらそろってアンダーパーでプレーした。「ボギーでもパーでも拍手で応援してくれるので自信になります。そういうギャラリーの文化に感動しました」とツアーの雰囲気も好意的に受け止めた。
昨年の韓国女子ツアー賞金ランキング2位だったパクは、前年度12月31日時点の世界ランク上位50位までの資格でのスポット参戦。今後、こういったケースが増える可能性もある。
韓国女子ツアーで規定が変更され、米国や日本といった海外メジャー大会での成績にも自国メジャーと同等のポイントを付与することになったばかり。昨年までは米メジャーと同週開催の自国メジャーを欠場した選手には出場停止と罰金のペナルティが科せられるとの情報もあり、実際にスコットランド・セントアンドリュース オールドコースで行われた「AIG女子オープン(全英女子)」に韓国ツアーから出場した選手はゼロだった。
国内メジャー4大会のうち、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)会員以外でも参戦できる出場資格を設けているのは、サロンパスカップと日本女子オープン(2024年大会は世界ランク上位20位、JGA特別承認など)。ソニー日本女子プロ選手権にはアジア枠(JLPGAが特に認めたアジア地域の女子プロゴルファー)がある。
サロンパスカップでは昨年も山下美夢有とイ・イェウォン(韓国)がハイレベルな優勝争いを演じた。両国とも米ツアーに多くの有力選手を輩出する中で、韓国ツアーの大幅な方針転換が日本のメジャーの盛り上がりに一役買うことになるかもしれない。